Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊、4日間のフライトの2日目を終える

アメリカの地方都市を中心に、小型旅客機に乗っている、裕坊といいます。こんにちは。

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昨日火曜日の早朝に4日間へと出勤して、2日目をこなし切りました。

 

11月の第4木曜日といえば、アメリカでは感謝祭。ホリデーシーズンと呼ばれる季節に突入し、空港内もあちこちクリスマス一色になります。

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こちらはデトロイト空港のマクナマラターミナルのAコンコースの中央に飾られた、クリスマスツリー。

 

地方路線を結ぶリージョナルジェット機が発着するB・Cターミナルへ抜けるトンネルでも、白色のツリーに雪だるまさん……

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ちなみにアメリカの雪だるまさんは、頭と足に加えて、『お腹』もあります。きっと背が高い方が多いからなのでしょう……

 

感謝祭週間は水曜日から5連休を取る方がほとんど。分散移動が多くなるクリスマスから年末年始などと違って、感謝祭の場合は5連休に人の移動が集中するので、1日あたりの人の移動の数では、アメリカの場合この時期が1番多くなります。
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こちらは昨日朝7時ごろデトロイト空港へ出勤した時の風景。かなりの混雑ぶりでした。11月22日(日)には、コロナ禍以降では最高となる104万人が空港の旅客ターミナルの保安検査場を通過。昨年の同じ週の日曜日の保安検査場を通過した旅客数は230万人でしたので、昨年比で45%の方が保安検査場を通過しています。

 

普段は乗客の方の往来が少ない、Cコンコース。駐機場のスペースが狭いので、ここからの発着は例外なくリージョナルジェット機のみ…
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裕坊が勤めるエンデバー航空(デルタ航空の子会社で、小型機で地方路線を主に担当しています)の運航実績は、昨年の11月24日(日)が877便、今年11月22日(日)が809便。ほぼ昨年比9割まで便数が回復していて、Cコンコースの発着数もここ最近は飛躍的に増えていますので、

 

Cコンコースにあるコーヒー屋さんが、本当に久しぶりに開店しておりました。
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ただ最近ではアメリカでの感染者数は、急増中……ミシガン州でもレストランでの店内飲食が再び制限されて、再開直前だったはずのレストランが……

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結局持ち帰りコーナーのみの再開にならざるを得なかったり……
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2日目はペンシルベニア州の地方都市で宿泊滞在となったのですが、ブログを書き始めた途端こんな警告メッセージ……

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なるべく外出は控えてくれ……だそうです……無症状感染者だけならまだいいのでしょうが、病床が埋まり集中治療室が満床にもなると、医療機関も医療従事者も疲弊してきますし、もし医療従事者の間で感染が広がって手当をできる人手が足りなくなったとしたら……それこそ取り返しがつかないことになってしまう……

 

 

しばらくは制限を締めたり緩めたりを繰り返す時期が続きそうです……

 

 

昨日1日目はデトロイトからのメリーランド州ボルチモア行きが、まず最初の担当便。快晴の中到着して、まずまず順調のスタートを切った、と思いきや…………
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ボーディングブリッジが故障……

 

ただでさえ座席数が少ないリージョナルジェット機、機体が小さいこともさることながら……

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元々は個人用だったり少人数での用途を目的としたビジネスジェット機の派生型なので、背が低く、機体の位置が高いエアバス機やボーイング757型機などと比べると、ボーディングブリッジの据え付けの高さがあまりにも違いすぎて、急には対応できないこともしばしば……

 

ゲートの係員も結局は諦める羽目になり、お客さんは飛行機備え付けの階段で一旦地上へと降りて……
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ボーディングブリッジ側の階段を登って、ターミナルへと入っていかれました……

 

お客さんの『曇る気持ち』を代弁したかのように、その後はずっと雲の中に入りっぱなし…

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ボルチモアからはミネアポリスまでを担当したのですが、

 

34,000フィート(およそ10,300メートル)まで上昇しても雲の中…
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ミネアポリス空港着陸直前まで、滑走路を目視することすらできず…
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地上から放たれる電波を頼りに滑走路へと入ってくると、着陸直前になって滑走路灯などが視界に入って、それまで自動だった操縦装置を手動に切り替えて着陸。

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ちなみに、雲の中を抜けて滑走路に入るときや霧が濃い時の着陸などは、今でも地上からの電波を頼りに滑走路へと入ることがほとんど…
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滑走路付近に据え付けられたアンテナから、それぞれ縦方向と横方向の誘導電波を利用しながら、滑走路へとアプローチします。

 

イメージとしてはこんな感じ…
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霧が深くて視程が300メートルほどしかない時などは、滑走路からの誘導灯が視界に入っても、本当にこれくらいしか見えません……
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着陸したまではよかったものの、誘導路の位置が把握できずに困ったこともありました……昨日のミネアポリスでは、そこまで視程が落ちはしなかったものの、滑走路が目視できたのはギリギリ…

 

空港周辺を車で走っていると、滑走路のすぐ脇にこんなアンテナが見えることがありますが、
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この上の写真が、滑走路へと正体させるための誘導電波用アンテナ。

 

こちらは降下角度を誘導するためのアンテナ。両方とも全く同じ仕組みを使って、航空機を滑走路へと誘導します。

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ミネソタ州ミネアポリスウィスコンシン州アップルトン、そしてアトランタ、全て同じ方式で着陸。

 

2日目の水曜日はお昼過ぎの終了。ニューヨークから車で1時間ちょっとの、アランタウンという都市に宿泊しています。
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今日は野球シーズン、最後の日。ソフトバンクホークスが、2年連続で日本シリーズで巨人をスイープ……
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強かったです……野球に取り組む姿勢の真剣さに惚れ惚れしながら、経過を追っていました。4連覇おめでとうございます。実は裕坊は大学時代を含めて、9年間九州にいてホークスに対する思い入れもあったので、本当はホークスのことをたくさん書きたかったのですが、

 

実はこの方のニュースが入ってきてしまいました…
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サッカー元アルゼンチン代表、ディエゴ・マラドーナ氏。

 

86年のW杯・メキシコ大会の準々決勝でのイングランド戦で見せた5人抜き…

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あの衝撃は脳裏に焼き付いて、今も離れることがありません…

 

ここ最近は薬物依存などの問題などもあり、せっかくの名声を汚してしまうなど、もったいない一面はあったものの…
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裕坊の中では、やっぱりサッカー界のヒーローであることに変わりはないです。
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心不全が原因だったそうです。享年60歳でした。心からご冥福をお祈りします。

 

 

 

明日3日目も早朝の出発です。