Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊、休日(2月25日)

アメリカの地域航空会社で小型旅客機に乗っている、裕坊といいます。こんにちは。

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昨日水曜日に4日勤務のフライトを終えて、3連休をいただいています。

 

4日目となった水曜日はウィスコンシン州の州都、マディソン空港にお昼頃に出勤して、

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3便を担当の1日でした。

 

マディソン空港内に飾られている、自家製航空機、コーベン・スーパー・エース号。
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レプリカではありますが、1930年に設計された時そのままの大きさ。自動車大手のフォード自動車から、実際の機体はエンジンの供給を受けていたんだそうです。

 

ブログ用の写真を撮っているうちに、またも同乗する乗務員たちから遅れる裕坊……

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裕坊の空港内の写真に、同乗している乗務員の姿がたくさん写っているのは、そのせいです……

 

 

急に裕坊の姿が消えた……と、同僚にいつも言われるのも、想像に難くありません……

 

 

そして昨日は、保安検査場へと向かう前に、またもこんな物を見つけてました……いつの間にこんなモノが……
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実はこちら、夜間や視程が低い時に空港から発せられる、空港位置案内用の回転灯。恐らく本物…

 

ゆっくりと回転しながら灯りを夜の空に送り続けて、空港の位置を知らせてくれます。

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通常の民間で使用される空港の場合は、白色灯と緑色灯。(空軍基地などは同じ白色と緑色の組み合わせでありながら、白色が2度フラッシュすることによって、民間空港との違いを伝えています)2色の灯りが、交互に飛行機に向かって照らし出されるので、

 

有視界飛行状態(目視にて自機の位置や目標物などが視認でき、地上や衛星からの電波に頼ることなく飛行できる状態のことを指します)の中で、目的地の空港へと近づくことができます。

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地方の空港ですと空港自体が多い市街地から離れていることが多く、この回転灯も目立つことが多いので、空港を探すのは比較的簡単。

 

あとは目的とする滑走路を見つけて、こんなライトを見ながら着陸態勢へ…
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ちなみに夜間の滑走路は、こんな色のライトに囲まれています。

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滑走路の横端には白色灯が均等間隔で並べられ、航空会社の拠点が置かれるような大規模の空港にもなると、滑走路の中心線にも滑走路中心線灯が設置されます。

 

こちらが滑走路の横端に並べられる白色灯。

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大規模空港では、滑走路の終端までやってくると、白色が黄色に変わり、滑走路の終わりが近づいていることを警告します。

 

ここからなら安全に着陸できるという目標になる、滑走路の最初の先端部分には緑色灯が並べられ、逆に滑走路の最後となる先端部分は、赤色灯。
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緑色は安全で、赤色は危険。ですので赤色灯が並んでいる位置までには、着地後に飛行機を減速させないといけません。

 

ちなみに多くの場合、滑走路の先端部分では一方向に向かっては赤色が発せられ、反対方向へ向かっては緑色が発せられます。

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滑走路の運用は風向きによって変わりますから、このライトを装着することによって、どちら向きの運用も可能になることに(ちなみに通常ですと、航空機は向かい風に向かって離着陸します)。

 

ちなみに大規模空港でよく見られる、滑走路手前の白色灯や赤色灯は、

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滑走路への誘導灯。雲底や視程が低い時には、通常は地上や衛星からの電波を頼りに着陸滑走路へとアプローチ。滑走路に近づいてきて、この誘導灯が視界に入ると、

 

そのままアプローチを続けて、着陸。ここでも着陸できるのは、緑色灯の向こう側。
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もし誘導灯が視界に入らなかった場合は着陸はやり直しになるので、再上昇になります…

 

滑走路横にも、ライトが設置されていることもあります。

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こちらは滑走路へと降下する角度の誘導灯。ライトが4つあるタイプのものはPAPI(Precision Approach Path Indicator)と呼ばれ、

 

写真にあるように2白色、2赤色が理想の降下角度とされ、赤3つ白1つだとややそれより低め、逆に赤1つに白3つだとやや高め、と解釈します。
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滑走路が一旦視界に入ると、これを頼りに滑走路へとアプローチして着陸。大事な指標のうちの1つです。

 

ちなみに滑走路以外にも、様々な色のライトも設置されていて、
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例えばこちら青色灯は、

 

滑走路から駐機場などを結ぶ誘導路の横端の位置を示す、誘導路端灯。
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大型機の往来が激しい大規模空港では、誘導路の中心線部分にもライトが設置され、
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そちらは緑色になります。

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一見ややこしいように見える、空港の様々な色の灯りですが、

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一度その仕組みを覚えてしまいさえすれば、
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実はそんなにはややこしくないです。

 

最近では地上での航空機同士や作業車などとの衝突を避けるために、滑走路上に他の航空機や作業車がいることを示す灯りなども、多くの空港で設置されるようになりました。
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こちらは航空機や作業車の動きに合わせて点灯消灯される仕組みになっていて、全て全自動。人の手によって点灯消灯がされることはありません。この灯りが点灯している時には、管制官から離陸許可や着陸許可をもらっていたとしても、離陸着陸を見送りし、航空機同士の衝突を避ける役割を担っています。

 

昨日はマディソンから、久しぶりにデトロイト空港のAコンコースへと到着。
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Aコンコースの北端となるフードコートは、まだ閉店したまま…
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ただステーキハウスは、既に通常営業へと戻っていました。
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最後の1往復となったのは、バージニア州ノーフォーク行き往復便。
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ここには前回来た時も、アリ入りキャンディーが販売されていたのですが、
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ちなみに、蟻は全て本物です……

 

今度はコオロギ入り菓子も、仲間入り……
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さぁ、いい景色を拝みながらデトロイトへと帰ろう…………

 

うん、ええ眺めやなぁ〜………

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デトロイトへは夜8時ごろの到着。
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木曜日から、3日間のお休みをいただいています。