米国の小型旅客機専門の会社に勤める、裕坊と申します。こんにちは。
先日水曜日から始まっていた4日間のフライト、土曜日にこなし終えて、夕方に帰宅しました。
今日はテネシー州東部にあるノックスビルという町を、遅くに出発。本来は12時35分にノックスビルを出発して、その後デトロイトからフィラデルフィアまで1往復を担当するはずが、お昼過ぎの便が欠航になり、結局担当になったのは夕方5時35分発……
快晴のいいお天気…今日は気温も思ったほど上がらず、とても凌ぎやすい1日でした。
土曜日の午後は、出発階は平常時でも閑散とするので、あまりこの光景には違和感はないです。
ターミナル内は、そこそこの人の数。レストランには結構な方の数もいらっしゃいました。
ただ既に夕方5時近くになっていたとあって、スタバやサンドイッチ屋さんはこの時間は閉店…
ゲート係員によると、スタバもサンドイッチ屋さんも、平日はお昼過ぎまでは開いているそうです。
現実に帰るのは、この光景を見た時。写真で見ると小さくて見づらいのですが……
遠くに我が社のリージョナルジェット機が、閉鎖になっている滑走路に佇んでいます。
最近地方の空港へ行くと、供用になっていない滑走路に飛行機が並んで駐機していたり、旅客ターミナル付近の駐機場を利用して、複数の旅客機を保存状態に置いていたり……
一時は需要が回復基調にあった、アメリカの旅客航空市場。感染再拡大に伴って、各社とも需要が頭打ちになっているそうです。
ただ一時は中西部や南部を中心とする保守層たちが、こぞって「マスクをしないのは、個人に与えられた選択」ですとか「マスクの着用の有無は自ら判断し、医療機関にかからなければいけなくなるかどうかを選択するのも、個人の裁量によるべきだ」と声高に言い続けてきていましたが、フロリダ州やテキサス州などでの死者激増を間近に見るにつけ、最近ではソーシャルメディア上でも、すっかり鳴りを潜めて大人しくなってしまいました。中には、フェイスブックの投稿を中断するとまで宣言して、休止してしまった同僚も……
空港内でもそれを反映するように、マスクをせずに闊歩する人を見かけることは、本当に少なくなりました。新規に感染と診断される人の数や亡くなる方の数は、今でも伸びてはいますが、空港内でのマスク着用浸透の傾向がアメリカ全体での動きに連動しているのであれば、コロナウィルスが抑制の方向へと向かう期待が大。国全体での傾向だと、心から期待したいです。
ノックスビル空港には、夕方の出勤。昨日見かけた、69名仕様のCRJ−700型機、1番ゲートに佇んだまま……この機体が稼働するまでには、時間がちょっとかかりそうです。
そんなわけで、しばらく乗務するのは、76名仕様のCRJ−900型機のみ……
その900型機も、稼働率は現在6割ほど……ちなみに76名分の客席のうち、現在は上限を45名(数日前に44名の上限をさらに1名分引き上げたそうです)に抑えての運航を続けています。
デトロイトに着く頃には、日も傾きかけておりました。
空が何となく秋色に染まってきだした気がする……
今年は、夏が永遠に続いてくれたらいいのにな〜〜…………
そんな思いを胸に、これから帰宅するとメッセージを家族に送って、ふとフェイスブックを開けてみると………
(ちなみに、我が社のパイロットグループで立ち上げているページ内の投稿でした)
『今年は、給料が7.5%上がるらしいな』……………
は???今なんと?……………………
夢でも見ていて、その夢の中身をそのまま投稿したのか、と思っていたら、どうやらトランプさんがまた大統領令に署名をした、ということらしいです……
普段、大統領令に署名をする時は、その案を支持する方や側近などに囲まれているものなのですが、今回はトランプ大統領1人だけ……どうやら金曜日まで開催されていたコロナウィルス対策の経済救済案が、連邦議会で決着に至らず、業を煮やして自らの発案で土曜日の署名となって、1人だけでの執務ということだったのかも知れません。ちょっと孤独感漂う、寂しい会見だったのが印象的でした。それにしてもトランプ氏の行動力と精神力、本当に頭が下がります。ちょっとやつれたような印象を最近は受けてしまいますが……
政治的な話になってしまいますが、世界制覇の機会を虎視眈々と窺い、その欲望を剥き出しにして、世界の各国と衝突を繰り広げている現在の中国に、面と向かって一国だけで対峙できるのは、軍事力のバランスを考慮するとアメリカだけでしょう。そして歯に衣着せず対峙することができるのは、トランプ氏を置いて他には考えられません…普段はどちらかというとリベラル寄りな考えをする裕坊ですが、今年の大統領選に関していうなら、トランプ再選以外に、裕坊としては選択肢はないです。トランプさん、頑張れ……
コロナウィルス対策さえもっとうまくやっていたとしたら、再選は盤石だっただろうになぁ〜〜………
ちょっと話が脱線してしまいましたが、今回の大統領令の骨子は4つだそうです。
1)失業給付金に、週400ドルの給付金を上乗せ。(7月31日までは600ドルが失業給付金に上乗せになっていたのですが、先月末に失効。金額を若干減らして給付延長としたいようです)
2)家賃支払いが遅れている住民の、強制立ち退きの禁止。
3)所得税の納入の猶予。
4)学生ローンの利息支払いの猶予。
ただ予算措置は、連邦議会が議決権を持つそうですので、大統領令がそのまま法案になる事はないそうです。連邦議会では民主党が3兆ドル(約320兆円)の大規模経済刺激策を推進。それに対して共和党は1兆ドル(約106兆円)の刺激策。その詳細を巡って、両党間で連邦議会は紛糾中……どうせなら中を取って、2兆ドルで決めてしまえばいいのに………早く決まれば、それに恩恵を預かるアメリカ国民は多いはず………所得税とかも、猶予とかじゃなくて、今年に限ってでいいから、免除とかなればいいのに……
市民って、本当に勝手です………でも好きな事言うのも、『市民に与えられた権利』であり『市民に与えられた自由』です。
明日1日お休みをいただいて、明後日からまた3日ほどフライトに出かけることにしました。