米国航空会社に勤務する小型機副操縦士、裕坊です。
以前勤めた地域航空会社から親会社である大手航空会社へと転籍して、2年が経ちました。2024年6月現在、デルタ航空に所属するパイロットは、総勢17,300名。ちなみに裕坊が研修を受講したのは2022年6月からで、2024年6月現在の社内優先順位が12,320番目。入社当時の優先順位が14,000番目ほどだったと記憶しているので、この2年間だけで6,000名を超える採用があったことになります。社歴上類を見ない、超がつくハイペースでの採用が続いておりました。
ただここ最近、採用こそ続いてはいるものの、そのペースはやや落ち着き気味。ボーイング社の近中距離旅客機、販売主力機でもあるB737型機の納入停止が影響しています。ただ米国内全体の旅客航空業界を見渡すと、今夏の需要は各社とも軒並み過去最高になるとの予測。その需要に対応すべく、通常は国際線での運用がほとんどで、国内線には投入されることが極めて稀なはずの大型機が投入される場面も目立つようになり…
先日は羽田路線にも多く投入されているエアバス350型機に、ミネアポリスからデトロイトまでを搭乗したことなどもありました…
夏休み中は、この運用を続けるようです。
ちなみに裕坊自身はエアバス350型機への機種換えの機会も伺っていますが、会社概要を見る限りデトロイト空港におけるA350型機の投入がしばらく増えることはなく、投入拡大はしばらくアトランタとロサンゼルスに限定されるそうですので…
このまま入社からの担当機種、ボーイング717型機での乗務が続くことになりそうです。
デルタ航空の保有機材で最も小型になるB717の特徴は、地方都市への就航が圧倒的に多いこと。
つい先日などは、ウィスコンシン州の州都、マディソンに滞在。裕坊のお気に入りは、我が社の定宿のすぐお向かいにあるブランチ専門店。
ここのエッグベネディクトは、大のお気に入り。
ちなみにデザートには、いちごショートケーキを注文したつもりが……
デザートのいちごショートケーキではなく、“いちごショートケーキ“とメニューに書かれた、マディソン版いちごショートケーキ(実物はパンケーキ)を注文しておりました…
ショートやないし……
州都のマディソン市の中心部には、州議会議事堂もあります。
当日の気温は10度台前半とひんやりとしていましたが、雲一つない快晴のお天気で、
州議事堂周辺の建築が、とても映えておりました。
州議事堂から10分ほど西へと歩くと、ウィスコンシン大学マディソンキャンパスもあります。
北側はメンドータ湖に面していて、当日は様々な色の椅子やテーブルが多く並べられており、
リゾートビーチにでもやってきたかのような雰囲気を醸し出しておりました。
またとある日は、アメリカ合衆国南部へとひとっ飛び、アラバマ州モービルに滞在。
この町はニューオーリンズと同じく、かつてはミシシッピ川を中心とする広大な領土、フランス領ルイジアナの一部でした。モントリオールなどもある現在のカナダのケベック州までをも領土にしていた時期があり、その名残で今もケベック州の第一言語はフランス語になっています。
現在のアラバマ州モービルは、その領土内の最南東端。フランス領ルイジアナの首都だった時期もありました(1702年-1720年)。
そんな経緯もあり、フランス領時代に建築された当時の建築物がダウンタウン内には多く保存されています。
町の中心までやってくるとそこには公園もあるのですが、人影はまばら…
やや憩いの場というには程遠い印象で、
日の入りとともに閉鎖されるという徹底ぶり…
夜間の治安の不安を抱えていることは間違いなさそうです…
この南部の都市のもう1つの顔といえば、
エアバス社の、旅客機最終組み立て製造工場があること。
製造がされているのは、ダウンタウンから程近いブルックリー空港内。
現在では、北米の航空会社向けの国内線用の単通路型旅客機の製造、最終組み立てラインを所有しています。
2016年にはジェットブルー航空に、モービル工場初号機となるA320型機を納入。
2020年以降は、カナダのボンバルディエ社から譲り受けたA220型機の製造も本格化。
デルタ航空に新規で納入される国内線用エアバス機はA220型機も含め、全機ここから納入されるようになっています。
次回は、7月にお目にかかります。