Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊日記(4月21日)

米国航空会社で、国内線をほぼ専門に飛んでいる、裕坊です。

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デトロイト空港を拠点にして航空会社に勤めること、以前勤務していた会社から通算して今年で17年になりました。最初はファーストフードのハンバーガー屋さんでアルバイトでもしないととても食べていけないという、雀の涙ほどのお給料から始まって(一時は親の仕送りを必要としたほどでした…)、それでも頑張って機長昇格を果たして一軒家なども購入。

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2011年の現在の住まいに入居して、およそ12年が経ちました。我が家は1979年建築なので、今年で築44年…

 

本格的に暑い夏がやってくる前に、故障していたエアコンを修理。業者さんによると、室外機は既に20年以上を経過した旧式の型で、部品はもう手に入らないとのこと…

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ミシガン州の一軒家はほとんどの場合、屋外のクーラー室外機と、屋内地下にある暖房設備とが管で繋がれます。実をいうと地下にある暖房器も、どんなに少なく見積もっても20年は軽く経過していたのでそちらも同時に交換することに…

 

業者さんが大がかりな部品を次々に持ち込んで、2日かけての大がかりな作業を頑張ってくれました。
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我が家の地下にある暖房設備。冷房器からの管と共に地下で繋がれ、家じゅうに張り巡らされた管に空気が送り込まれます。

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暖房器に使うガス線は、実はミシガン州の一軒家では温水器と共用していることがほとんど。温水器もかなり調子が悪くなっていたので、ついでに取り替えてもらいました。
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工事が終わったあと小切手で一括で支払ったのですが、その金額12,000ドル……

 

 

 

休日を返上してでもフライトを入れて、少しでも多く稼ぎたい……

 

 

 

我が社デルタ航空の場合、以前勤めていた地域航空会社と大きく違って、比較的乗務員数は潤沢。休日を返上してフライトを入れると、会社側に経費の余分な負担が発生するので、休日に入れられるフライトは人材が極端に不足した時のみ……繁忙期であればともかく、閑散期になると簡単には休日返上でのフライトが入れることができない仕組みになっています。

 

今月4月はフライトは前半にほとんどが集中していました。前回の5日勤務は、レッドアイではない通常のフライトでありながら夜11時台の出発という、国内線ではほとんど例がない1便で勤務が始まり、まずはバージニア州リッチモンドへと出発。

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リッチモンドといえば、アメリカの南北戦争時の南軍の初代首都があった都市で、今でも遺跡が多く残されています。
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奴隷解放という大義名分で始まっていた南北戦争

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多くの武器など必要な道具を揃えるために鉄の鋳造が行われたのが、リッチモンドから程近いトリデガー鋳造所。

 

当時の煉瓦建ての建築がそのままアメリ南北戦争博物館になっています。
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建物の中にまで、その面影がしっかりと残されていました。
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鋳造のための動力を得るために使われていた水車も、当時のまま。
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北軍の進攻に耐えきれず、南軍は1865年の敗走時に街に火をつけて焼き払い、同時に近くを流れるジェイムス川に建設されていた石橋まで叩き壊したそうなのですが、その面影もそのまま残されています。
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バージニア州の州都でもあるリッチモンドでは、この時30時間の宿泊滞在。
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一緒に同行してくれていた愛妻ちゃんと、レストランでのお食事でした。
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30時間滞在の後は、一切の例外がなく滞在先の空港から始発便を担当します。

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リッチモンドを出発していたのが3日目で、

 

4日目、5日目とも早朝5時台の空港出勤でした。

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ホテルの中庭も出発時は4時台ということもあって、人影はなし…
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裕坊が乗務しているボーイング717型機。
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油圧式による操舵翼制御システムが全盛の中にあって、実はマクドネル・ダグラス社が元々開発したこのナローボディ旅客機は、操舵翼は昔ながらのケーブル式になっています。

 

そのため油圧システム全体の圧力はやや弱め。
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夜間停泊が長引くと、補助翼も垂れ下がってきてしまい、

 

出発前の外部点検をしていると、ダラリと下がってしまっていることもしばしば…
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規定の補助翼角度を、実はこの時は超えてしまっていました…
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そんな早朝シフトをこなし終えたのは、4月19日(水)。
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今月の勤務が、全て終わってしまいました。

 

 

 

現在、休日返上でのフライトを会社に申請中です…