Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊日記(6月30日)

米国国内線中心の小型旅客機の乗る、裕坊といいます。

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今年の春以降のアメリカ航空業界は、旅客数が急激な回復基調…

 

新規に陽性と診断される件数がかなり減る中で、英国発祥のアルファ株が現在の新規陽性の40%を占めるアメリカ。そんな中でインドが発祥とされるデルタ株がアメリカにも入りつつあり(現在のアメリカで占める割合は20%ほどだそうです)、いくつかの州では新規陽性がまた上昇傾向。

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秋以降の動向には、注目しておいた方がいいかも知れません…

 

そんな中にあって集団免疫の獲得が必要不可欠だとされる論調があちこちで語られ、ワクチン接種を強く推奨されている状況はアメリカも同じ……

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ただワクチンを接種していても感染する事象例(ブレイクスルー感染)は起こっており、その数はアメリカ全体で1万人を超えました。ちなみに裕坊は今も、ワクチン接種に関しては様子見中。

 

それでもアメリカ国内では、旅行へ出かける人の数は増える一方です。写真は先週のバージニア州リッチモンド空港内での一コマ…

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アメリ運輸保安庁(TSA:Transportation Security Administration)のウェブサイトでは、ここ1年ほどコロナウィルスの影響に関する情報を掲載。全米の空港で保安検査場の通過した人の合計なども掲載されていましたが、ほぼコロナ禍前の水準に戻ってきているのでしょう。コロナウィルスに関するリンクが、完全に閉鎖されてしまいました。

 

地方都市を中心に結んでいるリージョナルジェット機でも、需要の回復はかなり顕著。

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7月4日はアメリカの独立記念日で、さらに人出は増えることが予想され、航空会社の従業員不足はどこも深刻……

 

我が社も乗務員の数は、需要に完全に追いついていない状態…そんな訳で、休日を返上して出勤してくれる乗務員には、担当した時間分に対して倍のお給料を出すキャンペーンを実施中。

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ただほとんどの乗務員は、元々が規定時間ほぼギリギリにフライトがスケジュールされているので、休日返上する余地がほとんどない状態なのですが…

 

アメリカン航空などは、毎日ほぼ50から80便が従業員不足のために欠航しているそうです…この影響は7月いっぱいも続く見通し…

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サウスウエスト航空も似たような状況下にあり、先週土曜日には287便が欠航。

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運航された便にも影響は及んで、1,600便が遅延が発生したんだそうです。

 

航空会社の乗務員配置の管理を行うスタッフ(俗にスケジューリングと呼ばれています)も、人員不足を補うためにてんやわんやの対応…

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その手段の1つが、担当便変更。例えばニューヨークの空港到着から、次の便の出発までに地上待機が3時間入ったりしている時などは、その待機時間中に出発する便へと変更したりするシャッフルを敢行。

 

実は先日木曜日からの5日勤務で、裕坊もその担当便変更を余儀なくされることになりました。

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担当便の急な変更の時は、乗り継ぎの際のゲート間移動にまでは考慮が及ばないので、時には空港の端から端へと移動することが必要になることもあります。

 

変更が入ったのは、先週5日勤務で出勤していたうちの2日目でした。バージニア州リッチモンド空港にお昼前に出勤して、

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ニューヨーク・ラガーディア空港への到着でした。到着ゲートはD93。

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ゲートに到着した瞬間にアプリ経由で担当便変更が告知され、飛行機を乗り換えることに……目指すはCコンコース…

 

ちなみにここ90番代のDコンコースは、ターミナルの建て替え工事が全て終了すると、Gコンコースへと改名されるんだそうです。

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ラガーディア空港では、5年ほど前から老朽化が激しいターミナルの改修工事が進んでいて、デルタ航空が使用するターミナルビルでも改修がかなり進んでいます。一部では取り壊しも完了…

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新しいターミナルになる建物の輪郭も、一部では出来上がっています。

 

2つあるコンコース間は今は繋がっていないので、シャトルバスを利用して移動。Dコンコースからは、

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スカイラウンジの奥にある、簡易のゲートD12まで赴いて、

 

即席で作られた通路を下っていき、

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止まっているシャトルバスに乗ります。

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このバスは以前は、旅客ターミナルから小型ジェット機へとお客様を運ぶのに活躍しておりました。

 

バス車内…

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ターミナル建て替え工事の様子などが、よく観察できます。

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Cコンコースに到着。
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こちらは工事はしばらく先で、当面古い建物の運用が続きます。

 

工事中は出発ゲートの数が不足するので、裕坊乗務の小型機はボーディングブリッジなしの駐機場を行ったり来たりすることも…
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当日はバージニア州ノーフォークを往復したのですが、到着時はボーディングブリッジなしでした。
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裕坊も階段を使って飛行機を降り、
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フェンス越しに工事が続く様子を見ながら、

 

再びターミナルへと入りました。
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Cコンコース内のフードコート。
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サラダバーなどは、今も閉鎖されたままですが、

 

お客さんの数がコロナ禍前に匹敵するくらいに戻って、
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レストランでは営業を再開するところが増えています。

 

CターミナルからDターミナルへと戻る時は、ゲートD42が乗り場。
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即席の通路がボーディングブリッジから敷かれています。
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ちょっと急な坂になっているので、足元には注意した方がいいかも…
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他の乗務員とともに、
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Dコンコースへと戻り、

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夕方以降、元のスケジュールへと戻りました。
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ちなみにニューヨーク発着便は、ケネディ空港でも便数が戻りつつあり、
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人気のハンバーガー屋さんシェイクシャックも、出発ゲートB22の向かい側のお店は営業を再開しました。(B36横のお店は、現在も閉鎖中)
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しばらく閉鎖になったままだった第2ターミナルも、運用が再開になっています。
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ラガーディア空港旅客ターミナルが次々と改修される中で、ここケネディ空港の第2ターミナルには、現在のところ建て替え等の予定はなし。
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しばらくノスタルジックな雰囲気が、味わえそうです。

 



 

5日勤務のフライトは月曜日に終わって、2日間のお休み。木曜日には、超早朝パターンの4日勤務に出勤です。