Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊、5日勤務のフライト

アメリカの地域航空会社に勤める、裕坊といいます。こんにちは。

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先週の木曜日から、5日勤務のフライトに出勤し、今日月曜日のお昼過ぎに帰宅しました。写真は、途中立ち寄っていたオハイオ州のデイトン空港での風景。ライト兄弟が動力付き航空機の世界初飛行に成功した時に使っていた『ライトフライヤー号」のレプリカです。

 

アメリカの旅客航空会社で短距離国内線を主に担当する我が社の場合、3日勤務、4日勤務のパターンの場合は、午前シフトだと担当する便はずっと午前のまま、午後シフトだとフライトは午後のままになることがほとんど。

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では、5日勤務の場合は……

 

最初の2日間、3日間は大抵午後出勤になり、4日目以降は大抵早朝出勤……今回の5日勤務のシフトでも、いつもの例に倣って、4日目となる日曜日が朝早くの出発。

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インディアナ州のほぼ北西端にあるサウスベンド空港に、朝6時ごろに空港へと出勤しておりました。

 

泊まっていたのはダウンタウン。比較的早朝から動きが多いアメリカのダウンタウンも、さすがに日曜日の朝はひっそり…

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ちなみにサウスベンドといえば、ノートルダム大学の本家本元。
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泊まっていたホテルからも、ノートルダム大学まで無料のシャトルバスの運行がありました。近郊ガイドマップを見ても、ノートルダム大学の地図が片面を占めているほど…

 

ちなみに裕坊が小学生だった頃、アメフトNFLのサンフランシスコ・フォーティーナイナーズで、レジェンド的クォーターバックとして活躍していたジョー・モンタナ氏もここノートルダム大学の出身。
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典型的なカトリックの大学でありながら、アメフトでもかなりの強豪チームなんだそうです。いつかは訪れてみたいノートルダム大学。

 

土曜日到着時からの宿泊滞在は、13時間……しかも雨…

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とてもキャンパスを訪れる時間はありませんでした……また次回以降に期待……

 

日曜日はアトランタを経由し、

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春休みの最後を迎えるところも多いとあって、家族連れでかなり賑わっておりました。

 

折り返しで、アラバマ州のハンツビルまでやってきて…
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またアトランタへと戻って、テネシー州ノックスビルでフライトを終え、

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至福のひと時…
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パイロットの仕事とは、空の安全を司ることもさることながら、けっこう時間の管理であったり体の管理との勝負という一面もあります。 裕坊の乗務する路線は、飛行時間が1時間前後の短距離路線が多いので、国際線パイロットのような時差や気温差に悩まされるということは少ないですが、

 

短時間で折り返して、複数のフライトを担当することが少なくなく(多い日には、1日で5本のフライトを担当することも…)、 飛行時間が1時間でも、出発準備から到着空港でのゲート到着までには、2時間以上かかることも少なくないので……

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時々トイレのサインが、パイロット達にはこんな風に見えたりします……

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ちなみに、フライト出勤初日は夜遅くになって、アラバマ州バーミンガムへとやってきていましたので、

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滞在したホテルの送迎シャトルの中からは、こんな景色を拝んでおりました。
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まさに昼夜のパターンが、初日と4日目とでは逆…

 

初日、2日目は慌てて寝る必要がなかったので、気分的にもゆったりでき、

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目覚ましも全く必要なかったのですが、

 

次の日の朝、早く起きないといけない時ともなると…
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かなりのプレッシャー……

 

遅刻しやしないとか気になって、夜中に目が覚めてしまうことも……
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新人時代には、実際に遅刻をしたこともありました……
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リズムを整えるのが厳しい環境でずっと仕事を続けていると…

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健康に影響が出てしまうことも……

 

実は最近になって、我が社の女性パイロットが1人急逝…

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パイロットでありながら、宿泊滞在先のホテルの調整役をも務めていた女性。先月には、裕坊自身その女性パイロットと宿泊滞在先のことでお話をしたばかり…入院後、亡くなるまでわずか数日だったそうです……原因は、脳梗塞でした…

 

不規則な生活が続くと寿命を縮めてしまうことも少なくなく、仕事を引退した後の余命がわずか一桁だったりすることも多いと聞きます。体調管理の大切さを改めて思い知らされる1週間となりました。

 

 

そんな中、日本人の心を躍らせてくれたのが、松山英樹選手のマスターズ優勝。松山選手、本当におめでとうございます。

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青木功さんや中嶋常幸さんなどの、日本のトッププレーヤーをもってしても破ることができなかった、マスターズの壁。実況していたアナウンサーがほぼ1分にも渡って沈黙してしまうほどで、中嶋常幸さんも涙ぐんでしまったり…ゴルフ界を引っ張ってきた方達のその思いに、マスターズ勝利の重みがひしひしと伝わってきました。

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ラウンド終了後におけるキャディーの早藤将太さんにも今回は注目が集まりましたが、この一礼の中にも早藤さんの万感の思いが詰まっていたように思えました。
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「チーム松山」として、松山選手自身が一番勝ちたいと思っていたマスターズ制覇。鳥肌が立ちました。書きながら、今も心が震える思いです。

 

 

松山英樹選手、本当におめでとうございます。

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