アメリカの地域航空会社に勤める、裕坊といいます。
感謝祭を間近に控えて、忙しないアメリカ。
コロナウィルスの陽性診断数が上下を繰り返す中でも、アメリカ人の心は動かされることがなく…
毎日有り得ないほどの混雑が、各空港内で繰り広げられています。こちらはアメリカン航空の基幹空港の1つ、ノースカロライナ州シャーロット空港内での1コマ…
11月の後半にかけて、アメリカでは再びコロナ陽性件数が増えてきており、コロラド州を筆頭にミネソタ州、ミシガン州のコロナ入院患者によるベッド占有率が3割を超えてしまいました…
ちなみに対人口の陽性診断数比率は、ミシガン州が全米でしばらく1位……
マスク着用の義務化が再び話題に上がっていますが、ここ最近の州知事のグレッチェン・ウィトマーさんは“”義務化“”というものに対して慎重派。
屋内におけるマスク着用を『推奨する』という文言にとどまったままになっています。保守の根強いミシガン州では、既にあまり効果がないことを実感しているのかも知れません…
『旅客数回復』を反映するようなニュースも次々に耳にするようになり、
感謝祭から年末年始にかけての旅行者数は、コロナ禍前の水準に匹敵されることが予想され…
強気モードに出ている航空会社の中には、旅客機の大量発注をする会社まで出てくる結果になりました。
11月14日(日)から5日間にかけて行われたドバイでの航空ショーで、4社の格安航空会社を管轄するインディ・ゴー・パートナーズ社(本社:アリゾナ州フェニックス)が、初日になんと255機もの発注。
そのうちの91機は、コロラド州デンバーに本社を置くフロンティア航空への発注となっています。
ちなみにデンバー国際空港は、標高1,600メートルの高台にある空港のため空気が薄く、エンジンの推力が海抜数メートルほどの海岸沿いの空港に比べると落ちるために、離陸滑走距離が長くなるのが特徴…
そのため6本ある滑走路も全てが3,500メートル級で、最長の滑走路はなんと4,800メートル…空港の敷地も大きく、一部の旅客ターミナルを結ぶ渡り廊下が航空機が通る誘導路の上に張り巡らされている、世界でも稀に見る空港の1つです。
コロナ禍の真っ只中の会社規模縮小から一転し、次々と会社規模の再拡大を図るアメリカの各航空会社。パイロットの積極的な採用も推し進められていて、
我が社からも、フロンティア航空を始めとする航空会社へと転籍する人も出てきました。
裕坊が勤務する地域航空会社でも次々に採用を進めているものの、退職するパイロットの頭数に合わせるのが今は精一杯…
ですので、裕坊のような地域航空会社に留まる者のスケジュールは、密になる一方。
旅客便数は既にコロナ禍前の水準に戻ってきている上に、
各便ともほぼ満席…
悪天候などの際は、当然のことながら大幅な遅延にも悩まされることになります。
実は先日デトロイト地方には、冬の訪れを告げる積雪があり……
お天道様、心の準備がまだできてないんやけど……
寄りにも寄って、その積雪当日が3日間勤務の出勤日でした…
その3日間勤務では、最初の担当便となるニューヨーク州アルバニー往復こそ予定通り担当したものの、
その後は結局最後まで、本来の担当便に戻ることはなく……
途中ではなんと、裕坊が所属するデトロイトでの宿泊滞在が入るというオマケ付き…
1日目は遅くにデトロイトに戻り、当日デトロイトからの最終離陸便となったトラバースシティ行きを担当。
デトロイトでは飛行機が乗り換えになり、AコンコースからCコンコースへと移動中に見たのが、この光景…
Aコンコース内に毎年飾られているクリスマスツリーの立て掛け作業…
既にAコンコースからの出発便が出払った後だったので、Cコンコースへ向かうエスカレーターには、裕坊と副操縦士の2人だけ…
トラバースシティ到着は、深夜2時でした…
翌日のトラバースシティでは、お昼過ぎの空港出勤。
雪模様…
ちなみに、こちらも遅延があった上での出発。
2日目は夜11時近くになって、定刻から3時間遅れでデトロイト到着。
Cコンコースへの到着になり、トンネル内では雪だるまさんが乗客の皆さんをお迎えしておりました。
2日目の夜には、既にクリスマスツリーも完成。
デトロイトでは、空港ターミナルビル直結のホテルへの宿泊になり、
人がいないコンコースをホテルまで…
10時間ほどの骨休め…
翌日の午前から3日目のフライトをこなし、
デトロイトにはまた、夜遅く戻ってきて3日間のフライトを終了…
アウディくんがお出迎え…
我が家に着いて、息をついたのも束の間…
その翌日からは、3日間に渡る年次座学授業を受講しておりました。
既に会社は半永久的に座学をオンラインに移行することを表明していて、
家に居ながらにしての座学授業。
オンラインでの授業には賛否両論がありますが、我が社では94%のパイロットがオンラインによる座学受講の継続を希望していることが分かり、
しばらく我が社では、オンライン形式が続くことになりそうです。
3日目には試験を終えて座学も終了。6日間に渡る怒涛のスケジュールをこなし切りました。
座学が終わってからゆっくり休みたいところではありましたが…
感謝祭が近づいているこの時期は、アメリカにおけるショッピングシーズン…
久しぶりにファーマーズマーケットなども訪れたり…
この時期のウリは、なんといってもクリスマスの飾り付け用品。
間髪をおかずに、息子くんのピアノ演奏が入っている音楽会などにも顔を出して、
やっと寛ぎのひととき…
ちょっとスタミナを回復させんといかん…
そして友人が見つけていたカフェにも立ち寄ってみました。
ミシガン州在住の皆様、バーミンハムからさらに東へ10分ほど行ったクローソンのダウンタウンにあるホワイトウルフというカフェ。
ケーキが間違いなくオススメですので、ぜひお試しあれ。
しばらくお休みをいただきます。