米国航空会社に所属する副操縦士、裕坊です。
今日は飛行機のお話は全てお休みにして、野球のお話に集中します。野球史上において今後長く語り継がれることになる1日。その歴史的な1日を、直に目撃することになってしまいました。
2023年7月27日(木)、デトロイト・タイガースの本拠地、コメリカパーク。
実は前日水曜日のチケットを購入していたのですが、夕方に大きな雷雲が2回も上がり、しかもかなりの豪雨になるとの予報。試合はかなり早い段階で中止が決まっていたのですが、それを知らずに球場まで来てしまうというヘマをやらかしてしまっておりました…
チケットブースで翌日のチケットへと変更して、雨に降られる直前に車に滑り込みで乗り込み、家路へと退散した水曜日…(直後に降り出した雨は、一部で停電や洪水が起こるほどに、激しいものでした…)
そして翌日、7月27日(木)。
当初の予定では、トロントのブルージェイズ戦3連戦で登板することになっていた大谷選手が、登板日を1日前倒しで、タイガース戦先発。しかも前日中止になった試合をそのまま木曜日に組み込んでのダブルヘッダー。
平日のデーゲームだったにも関わらず、3万人を超える入場者。球場は賑わっておりました。
今季で引退が決まっている稀代の大打者、ミゲル・カブレラ選手の通算成績なども紹介され、
第2試合では、ヒットを1本積み重ねましたが、
当日の主役はなんといっても、大谷翔平選手。
一流の技術を誇るメジャーの選手たちが一堂に集う中にあって、他の選手たちが完全に霞んでしまうほどの大谷選手の活躍は抜きん出ていました。
エンゼルスのミネシアンGMから、今季中のトレードがなくなったことが正式に発表されて以来、初マウンドとなるタイガース戦。
前半は快調なピッチングで、4回までに6奪三振とかなりのハイペース。ストレートの球速も出ていたでしょう。球場で掲示される球速計も最速99マイル(160キロ)を表示していました。チームも小刻みに得点を重ねて6得点。
7回以降の大谷選手はスタンドから観戦していても明らかに握力が落ちているのが分かり、コントロールをやや乱す場面もありました。7回と8回に四球をそれぞれ1つずつ出してはしまったものの、走者を2塁まで進めたのは1回だけと危なげないピッチング。
投球数が1イニング当たり10球ちょっとと、完全な完投ペースでした。 8回終了時点での投球数は99。ただ9回の裏の攻撃の場面で、ブルペンのドアが空いたので、その時点で投手交代かとも一瞬思いました。
が、最終回も大谷選手は続投。
最終回も3人で打ち取って、大谷選手にとってメジャー移籍後初となる完投、完封勝利。今季9勝目となりました。これだけでも十分な活躍でしたが、これだけにはとどまらなかった木曜日。第2戦まで45分の休憩を挟みます。雲が過ぎ去り、夏の炎天下で気温が上がること30度…
第2試合開始は、午後4時10分。
高校野球でも有り得ない先発完投後の2試合連続出場。それも111球完封勝利を挙げていながらの、先発出場でした。
既にお馴染みになってしまった2番指名打者としての出場で、
第2打席は、左翼席への37号本塁打。これだけでも、もう既に十分衝撃的でした。
しかしまだ活躍が終わっていなかった、木曜日の大谷選手。
4回表の第3打席。
当日は合計で6本のホームランが出たのですが、間違いなく今日1番の当たり。
打った瞬間の衝撃音が球場全体に響き渡る当たりで、打球の行方を追わずともホームランと分かるほどの当たりでした。
メジャーリーグ全体でも独走状態が続く38号。
ベースを回っている時に脇腹を押さえているのが気になりましたが、とにかく軽症であって欲しい…
この打席にて大谷選手は交代。第1戦で111球完投完封を成し遂げ、次の試合にて2打席連続本塁打。大リーグ史上初の出来事だったそうです。
当日の夜には、シカゴ・ホワイトソックスから投手を2人補強するとの発表もされたエンゼルス。タイガースをスイープして、翌金曜日(7月28日)からブルージェイズとの3連戦。
今季はポストシーズン進出に本気になっているエンゼルスを応援します。
余韻冷めやらぬコメリカパーク。
大リーグの歴史に刻まれた2023年7月27日(木)。今もその衝撃が裕坊の心の中にしっかりと残っています。
次の出勤まで、もうしばらくお休みをいただきます。