Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊、3日目

皆さんこんにちは、航空会社サラリーマン、裕坊です。

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先週は腹痛に始まり、腹痛と腰痛に終わった1週間。やっと体も飛べる状態にまで回復して、病み上がりからの復帰1日目は、担当便はたった2つだというのに、フライトが遅れに遅れて、フライトが終わったのが午前3時を過ぎるという、超過酷な内容…………

 

昨日土曜日はそこから一転、とても穏やかな1日でした。担当したのは、ミネアポリスからウィスコンシン州の小さな町、アップルトンまで。普段はとてものどかで小さな町なのですが、この時期、特に7月の中旬から下旬にかけては、空席が全くない満席になることがほとんど。ウィスコンシン州はどの町も規模が小さくて、のどかな町ばかりなのですが、

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実は昨日の目的地、ウィスコンシン州アップルトンから車で南へ約20分行くと、

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ミシガン湖と繋がるウィニベーゴ湖があり、

 

その湖のほとりに、もう一つののどかな町。オシュコシュ。

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実はここは航空関係者にはとても縁が深く、7月下旬の1週間にかけて、航空ショーが開催されます。

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ということで、この時期はアップルトン行きのフライトは、どれも満席……

 

オシュコシュの航空ショー、最初の開催は1953年で、今年で66年目。世界でも最大規模の航空ショーらしく、昨年の訪問者は、60万人超えを記録したそうです。
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自ら飛行機を操縦して、全米から訪れる人も多く、駐機場もいっぱい。

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普段はなかなかお目にかかれない、軍用機や…
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第2次大戦時の軍用機なども、間近に見ることができます。

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こちらはゼロ戦のライバル機だったコルセア。よくこのプラモデルを作っては、ゼロ戦に“撃墜されて”おりました。

 

イギリス軍が、当時の技術を結集したスピットファイヤ。

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細長い胴体が特徴で、裕坊は小学校の頃、よくこのプラモデルも作っておりました。

 

そしてゼロ戦の長年のライバルだったグラマン
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日本軍が誇るゼロ戦も、何度か動態保存されている機体が、オシュコシュに展示されたことがあったそうです。

 

こちらは旅客機の先駆け的存在となったDC−3。現在では旅客機では見ることがなくなった後輪型の機体。
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巡航時にはほとんど水平になる機体は、後輪型ですと地上にいるときに、かなり機首が上を向くのが特徴。

 

クロバット用の航空機を、間近で見ることできるのも航空ショーならでは。
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そのアクロバット機による曲芸飛行に、
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総仕上げは、やはりこちら。
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ブルーエンジェルスによる、圧巻の航空ショー。迫力あるアクロバティックフライトを披露してくれます。


本当なら車で裕坊が滞在していたアップルトンからですと20分ほどですので、設営の様子などを観察することも可能だったのですが、

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一昨日があまりにも過酷だったので、今日はホテルでゆっくりを決め込みました…

 

2019年は、明日月曜日(7月22日)から1週間、7月28日までの開催だそうです。

 

 

裕坊は夕方遅くにショーアップ。2便を担当して、東海岸を目指します。

 

 

 

 

 

 

 

裕坊、復帰戦はいきなり午前様

皆さんこんにちは、リージョナル航空会社勤め人、裕坊です。

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先週1週間体調を崩して何もできない日々を過ごして、ようやく昨日金曜日から復帰しました。血液検査の数値も、かなり回復傾向。腰の痛みも和らいでいて、操縦席に座った感覚も違和感なし。やれやれ…………夕方から2便だけ担当の日。復帰戦としては、うってつけ。

 

 

のはず……

 

 

まずは夕方デトロイトを出発して、ニューヨークはケネディ空港まで。そのあとノースカロライナ州の金融都市シャーロットまで。もう何度も訪れたことがある両空港。空港の滑走路や誘導路の配置なども、ほとんど完璧に記憶しているくらい何度も訪れていますので、病み上がりにはもってこいだったはずなのに…………

 

昨日のフライトが終わったの………………

 

 

午前様………………

 

 

空港へとショーアップした時点で、かなり雲行きが怪しかったのですが、いきなりお天気に出発の行く手を阻まれることに……

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寄りにも寄って、定刻出発の時間になって、こんなお天気がデトロイト空港周辺を覆い……

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束が重なるように次々に空港の上空を通過していきます。

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稲妻を伴う大雨。束が1つ過ぎ去っては、次の積乱雲がまた空港すぐ西で発生して、空港上空を通過するという状態が続く事、数時間……

 

稲妻が見える状態の時は、駐機場においては、給油から荷物の上げ下ろし、プッシュバックなど、全ての作業が中止になります。これは地上で作業する従業員の安全を考慮してのこと。飛行機の往来も全てがストップしてしまいます。この状態が続くこと、1時間…………出発時刻はどんどんと遅くなり…………

 

この状態では、お客さんも客席に座ったまま出発を待つことに……

 

 

客室乗務員は客室乗務員で、朝からほとんど何も食べていなかったらしく、乗客の皆さんが客席にいる状態ですと、飛行機を自由に乗り降りすることができないので、裕坊、ストレッチがわりに一旦ターミナルにまで入って……

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新人研修中の客室乗務員を含めた3人の夕食を買いに走りました……

 

この仕事を始めて既に13年が経過しているのですが、さすがにこんな経験は初めてかも。定刻出発時刻から1時間半を経過しても、まだこの状態……

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ほんのちょっとの間だけ、雨が小康状態になった時に、急いでプッシュバック。

 

まだ積乱雲が空港の南に居座る中、北へと旋回して、なんとか悪天候を回避しながらニューヨーク・ケネディ空港へと到着。

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愛妻ちゃんによると、デトロイトでは午後の間、夕方の悪天候がそのあともずっと続いていたそうです。出発できただけでも儲けものだったのかも……

 

到着は古き良きアメリカの香りが残る第2ターミナル。そこからシャトルバスに乗り込んで、次の目的地ノースカロライナ州のシャーロット行きの出発ゲートとなるA51へと急いで向かいます。

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そしてお客さんにお詫びを入れ、シャーロットへと向けて出発。1時間ちょっとの遅れで出発したものの、あとは順調に終われる…………………………………………

 

 

はず………………………………

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左下に、怪しい影が見える…………

 

 

もうお気づきの方はお気づきでしょうが…………

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実はまたしてもシャーロット空港へと入る進入経路が、積乱雲によって阻まれてしまい…………

 

この状態で、上空でできることといえば、近くをずっと旋回し続ける上空待機。速度を落として燃料の消費を抑え、お天気が回復するのを待ちます。目的地のシャーロットの空港記号はCLT。積乱雲に覆われているのが、ご覧頂けることと思います。普段であれば、30分も上空待機をしれいれば、そのうちにお天気も回復するものなのですが…

 

 

一向に回復する様子がない…………

 

 

これってさっきデトロイトで見てたのとおんなじやん……

 

 

この時は積乱雲の動きが極端に遅く、とても滑走路へと入れる状態にはお天気はならず、結局近くの代替空港へとダイバート

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一旦給油のために、近くのグリーンズボロ空港へと着陸しました。

 

そのあともなかなかシャーロット空港付近のお天気が回復せず、しかも夜が遅かったこともあって、なかなか給油トラックにも来てもらえず……

 

着陸後、出発するまでに要した時間2時間以上……

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シャーロット空港への到着時刻は、定刻から4時間46分遅れの、午前3時24分でございました……

 

既にホテルの送迎シャトルサービスが終わっていて、タクシー乗り場へと向かったのですが、早朝のフライトに乗るお客さんが、スターバックスに並んでいるのを横目で見ながらタクシー乗り場へ…………

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病み上がりの復帰戦には、あまりに過酷な1日でした………………

 

 

今日は本来3便担当するところを、2便を削られ、これからウィスコンシン州の小都市へのフライトです。

 

 

 

 

 

 

裕坊、4日間のフライトに出発

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン、裕坊です。

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先週お腹の痛みから、4日間のフライトを病欠で休み、さらに安静にすること3日間。月曜日には診察の後の血液検査で、肝機能を示す値が上がっていたので、昨日また再採血。

 

今朝看護師さんから直接電話が入って、上がっていた肝機能の数値が大きく改善が見られていたと告げられました……愛妻ちゃんとともに、やれやれ……

 

一緒に併発していた腰の痛みもやっとのことで、和らいで、今日から始まる4日間のフライトには復帰。お腹の痛みが出てからというもの、まともに飛行機に乗れる状態にまで回復するのに、まるまる1週間かかってしまいました。

 

 

酒が元々体に合わず、自ら飲みたいと思って飲んだことが一度もない裕坊。ただお酒さえ飲まなければ、肝機能に異変をきたすことはない、というのは詭弁だというのを身を以って痛感した1週間でした。

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大学時代の専攻は薬学部で、自分自身薬剤師だというのに……

 

 

「医者の不養生」ならぬ『薬剤師の不養生』………………

ちょっと過信しておりました……

 

 

物言わぬ沈黙の臓器の1つと言われる「肝臓」。

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障害が発生していても自覚症状がなく、直接的な検査を通じても発見がしづらいところから、このあだ名がつきました。(腎臓、膵臓も沈黙の臓器の1つ。肝臓と同じく自覚症状がないまま、症状が進行することが多いそうです)

 

塩分、糖分、脂肪の摂取を控えて、良質のタンパク質やビタミンをこれから多く取ることを心がけたいと思います。

 

なかなか緑黄色野菜が摂るのが難しいアメリカでの外食。
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空港におけるフードコートを見渡しても、あるのはこういった食事が中心……
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ですから我が家からこういったものを持ち出して、

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これらの食材にしても100%健康食だとは言い切れない部分はあるものの、

 

こんな食事に比べれば100倍マシ……

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ということで今日は復帰戦。2便を担当してきます。

 

 

 

 

 

裕坊、しばらくぶりに復帰

皆さんこんにちは、リージョナルジェット機運転士の裕坊です。

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しばらく1週間ほど、ブログを更新できない日々が続きました。まぁ、裕坊のひとり言のようなブログですから、1週間ほど空いたところで、誰一人困るような方もいらっしゃらないのでしょうが、それでも、一人でも閲覧していだだける方がいるのであれば、ボツボツでもブログは続けていきますので、皆さま、お付き合いのほどをよろしくお願いします。

 

 

実を言いますと、先週の金曜日から、4日間のフライトへと出かける予定になっておりました。

 

 

ところが………………

 

 

寄りにも寄って、息子くんのお誕生日の前日でもある先週水曜日辺りから、お腹の辺りに違和感を覚え、翌日木曜日にはそれが、はっきりと痛みへと変わるようになり……

 

1日安静にしていても、その痛みが引くことはなく……

 

結局フライトに出かけることができず……

 

 

 

敢えて病欠を申し出る形で、先週は4日間全ての担当便をキャンセルしました。

 

 

 

本来フライトの初日となるはずだった金曜日は、お腹に刺すような感じの痛み、ただその時点では、めちゃくちゃしんどいという訳ではなく、操縦席にずっと座っているのは、しんどいかも知れない、とあくまで慎重を期した的なところがあり、あわよくば翌日、もしくは翌々日には復帰できると自分では踏んでいました。

 

 

ところが、これが完全な計算違い…………

 

 

そのうち張りを伴うようになり、鈍痛へと変わって、それが激しさを増すようになりました。仰向けになることができず、そのお腹の痛みを庇うべく横向きにずっと寝ていると、今度は寝違えてしまったのか、腰を痛めて、立てなくなる始末……

 

 

 

日曜日の夜には、発熱38度3分…

 

 

 

階段も手摺なしでは、上り下りができなくなるというピーク状態を迎え…………

 

 

さすがにヤバかったです……………

 

 

 

月曜日には、病院にて診察……

 

 

 

ただ日曜日の夜から飲み始めた痛み止めが効いてきたのか、月曜日以降は症状も治まり始め、月曜日のお昼にはほぼ平熱に戻り、お腹の張りもなくなり、腰の痛みもだいぶ和らいできました。

 

 

ただ病院での採血では、以前大学の時に経験したことがある、黄疸が出た時と同じような数値が並び、再採血のために、また明日病院を訪問予定。今の時点では日常生活に支障をきたすものはほとんど治まりましたので、

 

 

やや無謀かも知れませんが……

 

今週金曜日から始まる、次の4日間のフライトからは復帰の予定…

 

 

たださすがに今回、加齢の恐ろしさ、というものを、はっきりと身を以て実感しました。今までのように休日返上でガンガンとフライトを、という訳には行かなくなるかも知れません…

 

 

まだまだ心の中では、自分自身は30台後半くらいのつもりだったのですが、やはり体は正直です…運動していなかったツケが来たともいいますが……

 

 

パイロットというお仕事、飛行機の安全運航に関わる事柄を覚えたり実践したりすることもさることがながら、実は健康管理が難しいという側面も持っています。特にアメリカの航空会社の場合、まずスケジュールに目を向けると、早朝は早い時間帯ですと4時台から、夜は深夜を過ぎる到着になることは日常茶飯事……大陸横断ができる航続距離を持つ機体を担当するとなると、西海岸から東海岸への都市を深夜に飛ぶ『レッドアイ』は毎夜運航。貨物専用航空会社に勤務すると、勤務体系は基本深夜中心になります。

 

食事管理も、アメリカだとなかなか難しいのが実状。ファーストフードでなくとも、油濃いものが多く、野菜も手に入りにくいアメリカでの外での食事。先日の血液検査の結果も、見事なまでにそれを反映していました。

 

 

ここ数日は、妻が惜しみない協力をしてくれて、油濃いものを避け、糖質、炭水化物の摂取を抑え、良質のタンパク質をたくさん摂取できる食事を管理。おかげで、ここ数日の間にも、体重を2キロほど減らすことにも成功。お腹の痛みもなくなり、今度の金曜日からの復帰には、支障はなさそうです。

 

 

血液検査の、特に肝機能を示す数値は、睡眠不足も大きく影響するそうですから、良質の睡眠を取ることも重要……50台に入った以上、50台にそぐった生活を今後は心がけるように努めたいと思います。

 

 

取り敢えずは、まずは血液の再検査。息子くんが通っているサマースクールに息子を送り出した後、病院へと行ってまいります。

 

 

 

裕坊

 

 

 

 

裕坊、今度こそ3連休

皆さんこんにちは、「今3日間の羽休めをしている」リージョナルジェット機運転手、裕坊です。

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4日間のフライトが先週の土曜日に終わって、翌日から本当なら5連休が入っていたところ、またも月曜日に休日返上で、日帰りのフライト。デトロイトから出発して、3便を担当し、ニューヨークで担当便を終えて、デトロイトまで乗客の皆さん方とともに搭乗して、3時ごろには終わるはずでした……

 

1便目、2便目は順調。両便ともほぼ定刻の到着。ところが、3本目のニューヨーク・ラガーディア空港行きが、こんなお天気に悩まされることになり……

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滑走路へと向かって、タキシングを始めた時に、管制塔からニューヨーク行きの全便が離陸停止になったと通告…………

 

途中の誘導路で、待つことほぼ2時間…
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その間に、裕坊達の目の前を、他の目的地へと向かう出発便が、次々に通り過ぎていきます……

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結局は、ゲートへと一度引き返して、再給油することに…………
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燃料的には、あと2時間ほど待機した上で出発しても、全く問題ないくらいの余裕があったのですが、実はアメリカの航空会社が国内線を運航する際は、アメリ運輸省が管轄する、ある規則を遵守しないといけないので、一旦ゲートへと引き返すことに。

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遵守しなければならないのは、アメリカ国内在住の方ならよくご存知の、アメリ運輸省(US Dapartment of Transportation)が定める、3時間規定(DOT 3 hour rule)。2010年に施行になり、現在アメリカ国内線では、ゲート出発から3時間以内の離陸、もしくは着陸後から3時間以内のゲート到着が義務付けられています。

 

もし、この規定を遵守できなかった場合は、航空会社にはかなり高額の罰金が科されることになっていて、その罰金額……

 

乗客一人当たり……

 

 

なんと……………………27,500ドル………………………………

 

およそ300万円…………………………

 

 

しかもこれは乗客一人当たりですので、もし乗客200名を抱えたまま、この規定に違反すると、その罰金額…………

 

550万ドル……………………

 

 

円に換算すると、およそ…

 

 

 

6億円………………………………………………

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きっかけは、2009年に特に頻発した、着陸後のゲート到着までの遅延。

 

 

そのうちの例の1つとして、ニュースにまでなったのは、コンチネンタル・エクスプレスのヒューストン発ミネアポリス行き。

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猛吹雪の天候状態にあった本来の目的地であるミネアポリスに着陸できず、
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この時は、そのすぐ南にあるローチェスター空港へとダイバート

 

ところが、ローチェスター空港着陸は深夜。到着便を捌くことができる地上係員が、その時間帯には1人しかおらず………


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その係員は、ゲートへの機体の誘導を1人ではできないと拒否……

 

結局駐機場の外で、ボーディングブリッジが据え付けられないまま…

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乗客乗員50名(乗客47名、乗員3名)は、翌朝までほぼ7時間閉じ込められることに……

 

アメリカの格安空港の代表格、ジェットブルーjetBlue)でも似たようなケースがありました。フォートローダーデールを出発し、ニュージャージー州にあるニューアーク空港へと向かっていたエアバス320型機。コンチネンタル・エクスプレスと同様、本来の目的地に着陸できず、代替空港へとダイバートして、このときも7時間待ちになったそうです。
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旅客ターミナルの駐機場が比較的広く、使い勝手自体はとてもいい、コネチカット州ハートフォード空港へとダイバートしていたジェットブルー機。ただダイバートしてきていた機体の数があまりに多かったそうです。
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ダイバートしてきた機体の数、なんと23便にもなったのだとか……

 

この時は、その23便もの便数を、空港側が捌ききれず、フォートローダーデールを出発していた便は、結局再給油のためのゲート入りまで、7時間待ち。

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米国運輸省が捜索する事態にまでなりました。

 

米国連邦政府としても、この事態をさすがに看過するわけにはいかず、
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2010年に、運輸省管轄の新しい法律が施行。この3時間規定により、各航空会社ともゲート出発後2時間以上離陸できなかった場合には、離陸の順番が既に決まっている場合などを除いて、例外なくゲートへと戻るように、マニュアルにもはっきりと記載がされるようになっています。

 

そんなわけで、裕坊たちも、一旦ゲートへと引き返して、再給油。

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ここで旅程を変更したい場合は、大抵無料で航空会社も予約の変更などに応じてくれます。

 

結果的に4時間近く遅れての出発。下の地図でDCAとあるのが、アメリカの首都のワシントンから近い、ワシントン・ロナルド・レーガン空港(DCA)。その近辺にずっと積乱雲が居座る形になり、ワシントン周辺の空港へと向かう航空機で混雑したのが影響して、天気自体は全く問題がなかったニューヨークへの空港へと向かう便にまで影響しておりました。
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結局、ニューヨークからデトロイトへと帰る「デッドヘッド」のフライトも、1本遅らせて本来の搭乗予定の4時間後の出発……
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しかも、その「デッドヘッド」の便まで1時間遅れ…

 

デトロイトに到着する頃には、ほぼ9時になっておりました。
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一昨日月曜日は3時起きで、我が家に帰ったのが10時ごろだったこともあり、昨日火曜日は1日何もできず……

 

その間、日本ではいろいろな出来事が起こりましたね…

 

その中でも気になったのは、人口減少のニュース。43万人減というのは、昭和43年の人口動態調査開始以降、最大なんだそうです。

 

そしてもう一つ気になるニュースが…ブルームバーグニュースによると、トランプ大統領が、どうやら「日米安保」への不満を言及したそうで…

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トランプ大統領によれば、「日本が攻撃されたら、我々米軍は日本を守らなくてはならないのに、我々アメリカが攻撃されても、日本は我々を守らなくてもいいというのは、あまりにも不平等だ」そうで…………

 

不動産王であるトランプ大統領……ビジネスマンらしい発言ですね。

 

そもそも「日米安保」は、戦前日本軍を見下していた米軍の予想以上の日本の善戦に、日本という国の脅威を思い知ったアメリカが、日本を非武装化させるために結んだ条約。もちろん時代は変わり、日本にとってもアメリカにとっても、「日米安保」が意味するものは、条約締結時とは大きく変わりました。

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ただ今の日本にとっては「日米安保」は中国からの脅威を食い止める、とても強力な防波堤。尖閣諸島のみならず、沖縄の領有権もないと主張する中国は、「日米安保」がいざ解消されるとなると、尖閣諸島をほぼ間違いなく強奪へと動くでしょう。

 

日本の国防を、真剣に考える時期に来ていると思うのは、裕坊だけでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

裕坊、束の間のお休み

皆さんこんにちは、リージョナルジェット機を運転している、裕坊です。

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昨日土曜日は4日間のフライトの総仕上げの4日目。

 

朝は…………2時台の起床。

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最初の担当便はモントリオール発午前6時発、ミネアポリス行き……

 

モントリオールに限らず、バンクーバーカルガリートロント、或いはカナダの首都であるオタワなど、カナダの主要空港から米国に向けて航空便で出発する場合は、米国への入国管理の手続きは、カナダ側で出発前に済ませてしまうので、ホテルの出発時刻にはそれを考慮しなくてはいけません…………

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ということで、早朝6時発の出発便を担当する時は、通常5時にホテルを出発するシャトルに乗るのですが、昨日は4時半の出発……

 

早朝起きるのに2時間を要する裕坊の昨夜の起床は…………

 

 

2時30分……………………

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でもこの時間帯に、活発にフライトをしている方たちもいらっしゃいます。米国の大手航空会社では、レッドアイと呼ばれる深夜便(西海岸から東海岸の主要都市への便が中心)は、ほぼ毎夜運航されていますし…

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深夜2時から3時台にかけては、貨物機専用機も頻繁に出発……

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裕坊が勤めるリージョナル航空会社の、かつての本社はテネシー州のメンフィス(現在は、ミネソタ州ミネアポリスに移転しています)。同じテネシー州メンフィスに今現在も本社があるフェデックス貨物専用機に一度搭乗させていただいて、デトロイトまで帰ってきたこともありました。

 

その時の出発時刻は……

 

 

 

深夜2時45分……………………

 

 

 

貨物航空会社の世界は、旅客航空会社のそれとは全く違う、全くの別世界……

 

昼間は貨物機が停まっている駐機場もとても静かなのに……

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夜になると、どこからともなく次々に従業員がやってきて、配送センターも活気づき始めて…
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深夜2時から3時台にかけての出発に合わせるように、荷物も次々に飛行機へと搭載されて…
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3時ごろに、貨物を満載した航空機が、次々と出発……
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旅客機と違って、人の飛行機の出入り自体は多くありませんから、ボーディングブリッジを使うことなく、螺旋状の階段を使っての搭乗…

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何から何まで、とてもユニークな体験でした…

 

 

実は裕坊の会社の本社がまだメンフィスにあった当時、シミュレーターによる飛行訓練は本社のメンフィスにて。当然宿泊も、本社に近いメンフィスのホテル。

 

ところが…………よく泊まっていたのが、滑走路のすぐ脇にあるホテル……
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この地図でいうと、赤いところが裕坊が泊まっていたホテルで……

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西の方向へと出発する便は、ほぼ例外なく紫で示した誘導路を通り、黄色で示した滑走路で南へ向かって離陸………窓を開けると、その離陸の様子を見学することすら可能な距離………

 

ですので、その騒音の凄さときたら…………
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夜中2時ごろから、ほぼ2分おきの離陸でしたので、
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研修前だというのに、この状態…………

 

それ以来、裕坊はフライト中の宿泊先では、耳栓をして寝るようになりました。

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その習慣は今でも続けていて、特に早朝のショーアップの時には、裕坊にとって欠かせないアイテムに…

 

ちなみに滑走路脇にあったそのホテル、さすがに滑走路からの距離が近すぎて騒音があまりにも大きいという宿泊客からのクレームが絶えなかったらしく、閉鎖されて建物も解体され、今では跡形もなくなっています……

 

 

一昨日金曜日からの夜は、高級ホテルに宿泊していましたので、騒音には悩まされませんでしたが、それでも耳栓をしての睡眠…そして昨日は、3便を担当。全てがスムーズに終われば、また疲れも違うのですが、そんなときに限って、こんなお天気があちこちに影響します…

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こんなフライトプランを組まざるを得なくなったり…………

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ちなみに、右側の計器画面をMFD(Multi Function Display)と呼び、ナビゲーションや他の航空機の現在位置の検索、気象状況を表示するのに使用するのですが、出発前の飛行経路の確認などにも使用します。ご覧いただいているのは、昨日は4日間の締めとなるフライト。シンシナティからデトロイト行きを、大きく東へと迂回するルートを組むことになりました……

 

しかし昨日はお天気の動きも早く、離陸直後にまたもや航空管制から飛行経路の変更を言い渡されて………

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実は2日間ほどシカゴへと遊びに行っていた愛妻ちゃんと息子くんが、昨日デトロイトへと帰ってきて、家族で外食をしてもよかったのですが、夕方には既に裕坊はこの状態…………

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なのに、また明日月曜日には、休日返上でフライトを入れてしまいました……

 

でも……あくまで日帰り………

 

 

日帰りのフライトを、明日月曜日に3便担当です……

 

 

 

 

 

 

裕坊、3日目終える

皆さんこんにちは、「連休までの残り日数を、指折り数える」裕坊です。

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アメリカの航空業界では、フライトクルーのスケジュールは、既に担当便が決まっている『ラインホルダー』と、欠員が出た時の補完役を務める『リザーブ』と呼ばれるスタンバイシフトに分かれていて、パイロットの場合、『ラインホルダー』は1ヶ月のスケジュールは全て前月には確定、『リザーブ』は1ヶ月全て補完要員と、はっきりと役割が分かれています。

 

裕坊は昨年12月から『リザーブ』を務めること、連続5ヶ月。その間のフライトは『ときどき、たまに』……

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大抵どこの会社でも、「リザーブ」は契約上の休日最低保障日数しか休暇をもらえないので、ほとんどのクルーは「リザーブ」を避けるのですが、その分自分が選択したい特定の休暇を取得しやすいというメリットがあり、5ヶ月間ほど「リザーブ」のスケジュールを選択しておりました。

 

ただ航空会社の給与体系は、飛行時間に応じて支給額が変わる仕組み。大抵「リザーブ」だと、お給料はかなり下がってしまいます。実際その5ヶ月間のお給料は、というと………………

 

雀の涙……………………

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このままじゃ、いかん……………………

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ということで、5月からは「ラインホルダー」へと復帰。ただ社歴によって、スケジュールの選択権が決まる航空会社の中にあって、まだまだ選択権が低い裕坊。一旦「ラインホルダー」へと復帰してからというもの……………

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自分でも、自分がどこにいるのか、よく分からない状態……

 

 

でもお仕事をいただけるのは、ありがたいことです。

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2時起きとかを、しなくていいのであれば、もっと言うことなし………………

 

 

裕坊が勤めている航空会社は、基本短距離路線を担当。ですから『レッドアイ』と呼ばれる西海岸の都市から東海岸へと向けて、深夜出発して早朝到着するような便を担当することはないのですが、ハブ空港と呼ばれる主要基幹空港へ、地方都市からお客様をお届けするという役割はこなしますので、5時台6時台の朝一便を担当するのは、日常茶飯事…………

 

かつて、ノースウエスト航空向けの下請けだった頃、コロラド州デンバーを朝4時に出発する便を担当したこともありました………

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パイロットというお仕事は、飛行機の仕組みを覚えたり整備点検状態を確認したり、航空法に詳しくなったり、お天気の様子を追ったり、航空管制の状態を把握したりと、することもそれなりに多いですが、それに負けず大切なのは、やっぱり体調管理…………

 

睡眠サイクルを調整できるようになるのも、パイロットの必要条件かも知れません…

 

今週の4日間は、初日がお昼以降のショーアップで、2日目以降段々とショーアップ時刻が早くなり……明日4日目のショーアップ時刻…………………………

 

 

 

午前5時15分………………………………

 

 

 

志村けんの大丈夫だぁ」で、夫婦コントを演じていらっしゃったいしのようこさんもビックリの時間…………

 

 

しかも今晩の宿泊先は、カナダのモントリオール。カナダの主要空港から米国に向けて航空便で出発する場合、カナダ側でアメリカの入国管理局を通る必要がありますから、その時間を逆算して出発する必要があります。

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カナダではフライトクルーといえども、保安検査の列では優先をしてもらえず、一般の乗客の皆さんとともに列に並び、そして入国管理局を通りますから、それに30分は最低費やすものと仮定して、シャトルの時間なども含めると、朝はホテルを4時半出発。

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裕坊は早朝のショーアップでは、シャトルの2時間前に起きると決めているので、4時半から2時間を引くと、起きるのは……………

 

 

 

2時30分……………………………………

 

 

 

明日はこうならないように…………

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『ユンケル』どっかで売ってないかな〜〜〜……

 

明日は3便を担当して、3時ごろには終了。そのあと、ほんのしばらく休暇を頂く予定です。