Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊日記 2024年3月

米国航空会社に勤務する、裕坊といいます。

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4ヶ月ぶりの投稿になります。

 

前回2023年11月投稿時は、裕坊が現在通うピアノ教室主催のリサイタル直後。

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あれから4ヶ月が経過しておりました。大変お待たせしてしまいました…

 

 

ボーイング737型機マックスの購入契約を締結していた、裕坊が1昨年から勤務しているデルタ航空。先日のアラスカ航空の不具合発生とともに、納入予定は大幅に延期。ボーイング社製旅客機の新造機納入がしばらく滞ることになって、やや新規採用のペースを控えることにもなりました。
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こちらはサウスウェスト航空で使用されているB737-MAX。従来の737型機とは、機体最後方にある第3エンジンの排気口の形が異なっているので、見分けが簡単につきます。

 

この737-MAXが抱える事情があり、ボーイング製旅客機を抱える航空会社はMAX以外の保有機材を最大限活用する形で、過去最高になると見込まれるこの夏の旅客需要に応える体制を進めています。

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裕坊が現在も乗務中のB717型機も、格納庫にしばらく静態保存状態になっていたうちの何機かを再稼働させ、現在ほぼ70機の稼働体制になりました。

 

ちなみに裕坊は入社から2年が経過…デルタ航空では入社後2年間は、機長昇格のケースを除くと入社時の担当機種からの機材変更が原則として認められないという契約。俗に言う『機種縛り』が解かれることになりました。

 

ただスケジュールの選択順位が大幅に上がり、休日なども選択しやすくなったこともあるので、裕坊自身はしばらくB717に乗務する予定にしています。

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休日の選択肢が大幅に広がったこともあって、10連続の休日を取得することも可能になり、日本を訪れたことなどもありました。
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1週間ほどの期間を利用して一時帰国した際には、
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浅草を訪れたり、

 

小学生の頃、祖父に連れられて何度も訪れていた銀座を歩いてみたり、
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新しく開業したばかりの豊洲市場千客万来を訪れてみたり、
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海鮮ものだけでなく、果物や肉料理のグリルものでも美味など、豊富な食材に舌鼓などを打っておりました。

 

実は、この豊洲市場にちなんだお店が、ニューヨーク州のマンハッタン内で開業しています。

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その場所というのが、マンハッタンのやや南側にある食材スーパー、ウェグマンズ内。

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アジア系の食材店も多く入居しているスーパーなのですが、エスカレーターで地下へと降りるとすぐ目に入るのが…
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豊洲直送の鮮魚が手に入るという、『さかなや』さん。幟があるのですぐ目につきます。
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毎週火曜日と金曜日に、豊洲からの直送鮮魚の仕入れがあるんだそうです。
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普段愛妻ちゃんが好んで口にすることがないハマチを試しに購入したのですが、鮮度が驚愕もので美味しくいただいておりました。
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地下鉄4番もしくは6番電車に乗車し、9番通り沿いになるアスター・プレイス駅から地上へと上がると、すぐ目に入ります。
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ところでこの4ヶ月の間、裕坊はどういった過ごし方をしていたか、といいますと…

 

 

我が1人息子が昨年8月末より大学生活を始めたのですが、車で30分とかからない完全通学圏内でありながら大学1年目は強制入寮。我が家に帰ってくるのは週末のみ…

 

我が家で唯一ピアノを弾いていた息子が大学寮へと出てからというもの、せっかく高額のお金を払って購入したピアノを遊ばせておくのももったいない、と始めたのですが、どうせやるからにはとことんやらないと気が済まない裕坊。ここ最近は空いた時間はピアノにしっかりと時間をかけておりました。

 

昨年11月のリサイタルで披露することになったのは、ブルグミュラーアラベスクパッヘルベル作のカノン。

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1つの到達目標地点として、同じアラベスクでもドビュッシー作のアラベスクを視野に入れたいところなのですが、3連符が続く箇所がある上に、指使いの速度がまだまだ今の技術力では到底追いつかない…

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音符こそなんとか半分ほど読んではみたのですが、音程を合わせるのが精一杯で、小節の中に全ての音を入れ切るには到底至りません…

 

そこで小指と薬指のしなやかさこそ必要としながらも、速さは要求されることがない超有名曲、ベートーベン作『月光』に焦点を当てて、何とかほぼ完成に近い領域まで持ってきました。

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まだやや辿々しい最後の数小節が完成すれば、とりあえずリサイタルでも披露できるところまでは完成させています。ただここからドビュッシーアラベスクへの完成へと近づけるのに、何を次に選曲するのか…音の響きがいいことから、ドビュッシー版月光などにも取り組んでいますが、今真剣に視野に入れているのが、ショパン作ワルツの第69番第1楽章。もしくはバッハ作平均律クラービア第846番第2楽章フーガ辺り…ただフーガは基本ハ長調なので、黒鍵が登場する機会自体はそれほど多くはない。

 

 

まずはある程度の速さを保ちながらも、正確に黒鍵を操る技術を身につけないといけないことを実感しつつ、いつの日かドビュッシーアラベスクを、まずは目指します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊日記(11月20日)

米国航空会社に勤務する、裕坊です。

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前回の投稿から2ヶ月が経っておりました。大変お待たせしました。

 

昨年も今回と同様、2ヶ月ほど空白ができたことがありましたが、この時は選択転籍権を行使して地域航空会社のエンデバー航空からデルタ航空へと転籍し、研修の真っ最中。

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現在も乗務している機材、ボーイング717型機への機種移行訓練を2ヶ月に渡って受けていました。

 

こちらの写真は、裕坊が以前所属した会社の主力機、CRJ-900型機。

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そしてこちらが現在乗務しているボーイング717
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両機種とも俗称をTテイルと呼ばれ、機体後方にエンジンが据え付けられているのが特徴。尾翼に直接エンジンからの排気ガスが噴射されるのを防ぐ目的で、水平尾翼垂直尾翼の上部に据え付けられていることから、こう呼ばれます。

 

 

見た目には共通する部分も多いのですが…

 

 

中身は全くの別物…
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機体設計が古いために、手動操作を必要とする操作系も多く、ボタン類、スイッチ類をかなり覚えなければならなかったとあって、不器用な裕坊はかなり悪戦苦闘しておりました。

 

 

航空機製造メーカーが同一ですと比較的操作系が近いことも多く、培ってきた経験が生きることも少なくないのですが、全く異なるメーカー同士を乗り継ぐとなると大抵の場合0からの覚え直し…アメリカの航空会社の場合、数ヶ月で機種移行訓練が終わるように研修が組まれているので、勉強のペースも必然的に超がつくほど早いペースになります。

 

 

例えていうならロッククライミングとでも言えるでしょうか…

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ただある程度機種に慣れてくると、機械の操作そのものは大抵同じことの繰り返しになるので、平坦な道を歩くような感覚になってきます。
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ここまで来るのに、平均的にかかる時間は早い人だと3ヶ月。裕坊の場合、6ヶ月ほどを要しました。

 

デルタ航空では最初に任命された機種で2年間を過ごさないといけない社内規則があるので、しばらくはボーイング717型機の乗務になります。

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一時はデトロイトから東京への路線の使用機材、エアバス350型機への移行を目論んだこともあったのですが、最近の会社の方針でデトロイトからのエアバス350型機の就航便数は減少(その分、アトランタとロサンゼルスからの就航便を増加することになるんだそうです)。

 

国内線中心の機材でありながら、30時間の宿泊滞在が伴う勤務シフトが多いのもB717ならではの恩恵なので(下の写真5枚は、カナダ・モントリオールで撮りました)、

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しばらくボーイング717に乗り続けるつもりにしています。

 

 

そして今回の2ヶ月の空白といえば……最初に貼り付けた写真から、ほぼご想像いただけたでしょうが……

 

 

実はピアノなどを始めてしまっておりました。講師が主催する発表会があったのが、先日の土曜日、11月18日…

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とりあえず高校時代などは野球に熱中していた裕坊でしたが、音楽関係は全くの初めてで、もちろんピアノなどは全くの素人…

 

 

普通はハノンやバイエルなどをしっかりと学習した上で、曲へと入るところ(愛妻ちゃんの手解きで、ハノンにはしばらく励んでいたのですが)…

 

 

本来辿るべき過程を大きく飛び越えて…

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数ヶ月の突貫工事で、結局ブルグミュラー作のアラベスクを完成させてしまいました。

 

ピアノはおろか、楽器すらまともに触ったことすらなかった裕坊にとっては、新たなロッククライミング
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実際にロッククライミングをされる方は、岩の角度によって「寝ている岩」「起きている岩」といった表現で難易度を言い表されるそうですが、裕坊にとってのこの2ヶ月はまさしく『起きている岩の岩登り』…

 

何とか人前で披露しても恥ずかしくない水準にまで仕上げたつもりだったものの…

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いざステージに置かれたピアノの前に座ってみると、

 

 

鍵盤が視界から消えよった………
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まだまだ人生修行です……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊日記(9月20日)

米国航空会社に勤務する副操縦士、裕坊です。

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写真はニューヨークのタイムズスクエアにあるレリックシアター。ブロードウェイ主催のハリーポッターの劇版が上演されています。

 

アメリカの中西部は秋の装い。半袖で過ごすにはちょっと肌寒いことも多くなり、朝晩の気温は10度前後にまで下がるようになりました。

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出発前の外部点検で駐機場へと降りる時も、気持ちがいい日が多い今日この頃。
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秋になると中西部の各地域では地方都市が開催するイベント類も多くなり、人口数千人規模の小さな町が賑わいを見せるようになります。
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こちらはデトロイト空港から北へと車でおよそ1時間の距離にある、ロイヤルオーク市。

 

アーツビーツイーツ(Arts Beats and Eats)と呼ばれるイベントが開催され、夏休み最後となる労働者の日(Labor Day)には多くの人で賑わっていました。
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9月第1週の週末が明けると、アメリカでは多くのところで新学年。我が息子くんも大学生。親元を離れての新生活も始まって、3週間が経っています。

 

夏の旅行シーズンが終わって、航空旅客数が落ち着く9月。旅客機の運用も夏の最盛期に比べると減り、裕坊の勤務中の長時間滞在の機会も増えてきます。
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裕坊が乗務するボーイング717型機は機体設計が古く(1960年代)、現在運用中の64機の平均機齢はおよそ16年。エンジン等の故障は今もほとんど優れた機体ではあるのですが、経年劣化による細かい部品の不具合は避けられないのも現実…
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先日も地上で停泊中の電源供給、さらにはエアコンへの供給が可能な空調施設の役割を担う第3エンジンが故障…
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通常はその第3エンジンから供給される圧縮空気を使って、主エンジンを立ち上げるのですが、第3エンジンが使えない場合は外部から高圧空気を送り込んで立ち上げます。こちらは高圧空気の取り入れ口。

 

接続されるのは写真の高圧空気供給機。発動の際は独特の音がするので航空界に長く勤めていると、その音だけで何が起こっているのか分かってしまいます。
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空調用の空気供給機と違い、圧縮空気を高圧のまま送り込む必要があるので、ホース半径が小さいのが特徴。庭に水を撒くとき、ホースの先端を摘むとホースの水が勢いよく押し出される原理を使うので、ホースが細い方がエンジンへ送り込まれる空気の圧力も高く保たれるというカラクリ。

 

第3エンジンの不具合は通常の飛行には影響がないので、遅延の対象になることはまずないのですが、油圧系統など重要装備品に不具合が生じた場合は、機体の乗り換えは必至…

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夜遅くまで、使用可能な機材の到着を待ったことなどもありました…

 

この時はたまたま空きの飛行機が見つかって、乗り換えて夜遅くなりながらも到着した当日。

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ニューアーク空港へと辿り着いて…

 

ニューヨークのマンハッタンでの連泊が入った日などもありました。
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ちなみにボーイング717型機は、最新航法装置を必要とするラガーディア空港、ケネディ国際空港への就航が現在はなく、ニューヨーク地区では3空港のうちニューアーク空港のみの就航となっています。

 

ニューアーク空港では、デルタ航空は新Aターミナルへの完全移転が終了しています。

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建て替えが進むラガーディア空港に外装も内装もかなり似通っていて、天井は高くなり、間接照明が効果的に使用され、建物内の雰囲気がとても明るくなりました。
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ただ到着後の出口通過は、二重ドア方式でしばらく順番を待たなければならず、深夜といえども長い時は10分待ち…
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狭い敷地に半ば無理やり建設されたようなターミナルなので敷地面積も大きくはなく、お迎えにやってくる車も深夜というのに大渋滞…
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時間に余裕がある時は問題ないでしょうが、ミーティングの時間が迫っていたりすると、焦ってしまうかも知れません…

 

さらに早朝深夜は並行誘導路のうちの1つが駐機場がわりに使用されるので、早朝6時前後にプッシュバックしようとする時などは、他の出発便といつも競争…

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プッシュバックのタイミングが少しでも遅れると、しばらく待たされるハメになります…


前回のマンハッタンでの長時間滞在では、幸運なことに週日の昼間にもかかわらず、ブロードウェイの公演があり、
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ハリーポッターの劇の上演に訪れることができました。
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ホグワーツの学校を思い起こさせるような造りのレリックシアター内。
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ブロードウェイというとミュージカルを思い浮かべてしまい、裕坊自身ミュージカルの観劇と思い込んでいたのですが、
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実際は劇の上演でした。週日の昼間の公演ですと、チケットも1枚あたり100ドル前後で買えてしまうので、ハリーポッターのファンの方は狙い目かもです。

 

当日は観劇後はタイムズスクエアの雑踏の中を歩いて、
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豚骨ラーメン専門店の一蘭で、腹ごしらえ。

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各テーブルがブース式になっていて、
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注文用紙を係員に手渡しすると暖簾が下ろされ、
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ラーメンができると、開いた暖簾からラーメンが渡されるという面白い仕組みのお店でした。
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ラーメン一杯が、具材最小限でも22ドル。やや高め…たださすがに味は間違いないです。

 

店内には昭和の世代の人には懐かしい、赤色の郵便受け、
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さらには赤色のコイン式公衆電話などが設置されておりました。
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最近ではめっきり数が少なくなったT字型の尾翼を取り付けた旅客機による裕坊の冒険、もうしばらく続きます。
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裕坊日記(8月30日)

国内線中心の小型旅客機を、米国航空会社にて操縦する裕坊です。

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夏休みもほぼ終わり。デトロイト地域では空は秋色の装いになり、朝晩は10度台前半になるなど、秋の気配が濃くなってきました。

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先日は麗らかなお天気の中を、デトロイトから出発。気温も24度と大変過ごしやすい1日でした。

 

出発前の外部点検を終えて、担当機へと戻る時の一コマ…
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凌ぎやすいお天気の時は、機内電源と機内空調を目的に使用される第3エンジン(ほぼ全機種とも、機体後方に据えられています)を出発直前になるまで立ち上げないので、そんな時は外部から電源を取り入れるのですが、
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コード取付口は多くの機種で、機体前方に設置されています。裕坊担当のボーイング717型機の場合、機体前方の左側。
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当日訪れたのは、ニューヨークのマンハッタン島とハドソン川を隔てて西側に位置するニューアーク空港。
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デルタ航空は発着ターミナルが最近になって移転し、新Aターミナルへでの発着が本格的に始まりました。

 

お隣にあるニューヨークのラガーディア空港と、ほとんど造りも素材も同じという印象を受ける新Aターミナル。
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間接照明が壁際に施されて、出発ゲート付近は明るい空間を演出していました。
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ターミナル中央は天井が高い構造。照明を敢えて少し落として、ちょっとモダンな雰囲気のニューアーク。ニューヨークにいることを実感させてくれるような造りになっていたのが印象的でした。
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折り返し便、デトロイト行きの出発前外部点検時の一コマ。
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快晴のデトロイト到着で、当日は問題なく家まで帰れたのですが……

 

 

実は数日間、大嵐に見舞われていたデトロイト地方……

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勤務を終え、やっとの思いで帰宅したこともありました…

 

 

先日のニューヨーク州バッファロー空港からのデトロイトへと戻ってくる便の航跡。
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雷を伴った大型の雨雲が北からデトロイト地域を覆い尽くす形になり、やや南寄りを辿るルートへと到着経路も変更。当便は3時間遅れでの到着でした…

 

実はその時は、2夜連続で大きな雨雲が襲っていたデトロイト地域。
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川が至るところで氾濫して、各地で洪水が発生し、

 

デトロイト空港のマクナマラターミナルへと繋がるトンネル(滑走路と誘導路の下を潜る道路になっています)は氾濫して通行止め…
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空港ターミナルへと向かう道がほぼ寸断され、空港周辺は軒並み大渋滞。裕坊は通常は25分かけて出勤するのですが、当日は辿り着くまでに2時間を要することになるという有り様…17年間通い続けた中でも、初めての経験でした…

 

さらにその夜やってきた嵐は暴風の勢いが凄まじく(最大瞬間風速が60メートル級に至ったらしいです…)、各地で木が軒並み薙ぎ倒される事態にまでなりました…
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家を直撃されるに至った家庭も…
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我が家の近所でも、電柱が根元から折れる事態になり、我が家もほぼ半日に渡って停電…
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2日目の嵐の中での帰宅時にはスーパーまでが停電、街路灯までが完全に消灯する事態に…普段は夜でも明るい道路を帰宅するのですが、その道路が完全に真っ暗になるという、異様な光景を目にしながら帰宅することになりました。

 

 

強力な寒冷前線の通過とともに訪れる秋の装い。8月30日(水)のデトロイト地方の最低気温は、9度の予報になっています。

 

 

今年の裕坊にとっての夏の1番の思い出といえば、有給中の1週間の米国内旅行。後半は東海岸を訪れ、ボストンでは数日の滞在。ただボストンからの帰りのフライトが全席満席になって、空席のある便が出ているワシントンへ向かわざるを得なくなり、アムトラックを思いがけずに2回も利用することになっていました…

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これはボストン到着当日の様子。
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ボストンでお馴染みのロブスターなど、シーフードをこの時も大いに堪能したのですが、
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どうしても訪れてみたかったところを、この時は2箇所訪問。

 

そのうちの1つは、ハーバード大学
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時間がかなり限られていたので、敷地を散策するのが精一杯。それでも広大な緑地の中に煉瓦建ての建築が建ち並ぶ大学は、さすがは世界を代表する最高峰の教育機関の1つ。厳かな雰囲気を堪能するには十分でした。
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せっかく来たからにはと足を向けたのが、歴史的科学技術が展示されているパットナムギャラリー。
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現代の光化学、分光化学などにも貢献している歴史的な顕微鏡、さらには振り子時計といったかつての発明品などが、豊富に展示されておりました。
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学内には、ハーバード大の創設に当たった貢献者の1人、ジョン・ハーバード氏の銅像などもあります。
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雨が降り頻る中、2時間ほどで大学を後にし、
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次に向かったのが、

 

実は地下鉄の一部が運休していて、アクセスが必ずしも良好ではない1日で、

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運休している路線では、代替バスが運行されているという1日だったのですが、
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それでも執念でやってきたのが、

 

是非訪れてみたかったボストン・レッドソックスの本拠地、フェンウェイパーク
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高層住宅やオフィスビルとほぼ隣り合わせというボストンならではの立地で、狭い敷地に半ば無理やり建設されているのがよく理解できる球場でした。
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お向かいには球団グッズ専門店もあり、
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吉田正尚選手専用のコーナーも設けられています。

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当日のレッドソックスはシカゴ遠征中とあって、試合開催がなかったフェンウェイパーク
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通常はグリーンラインと呼ばれる市電でのアクセスがあり、ボストンのダウンタウンからも便利な立地になっています。
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ただこの時の旅行では、出費が想像を遥かに超えて、クレジットカードの限度額を超えてしまった裕坊…

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休日返上でも頑張らないといけなくなりました…

 

 

 

次の2日勤務へと出勤です。

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊日記(8月12日)

米国内で国内線の副操縦士を務める、裕坊です。

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4日間の勤務を終えて、しばしの休日をいただいています。前回の4日の勤務中はお天気がしばらく不安定で、あちこちで上がっていた入道雲

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裕坊の担当していた便も、何度となく進路変更を余儀なくされました…

 

4日目最終日は、ミネアポリスからセントルイスを経由してデトロイトへと戻っていたのですが、

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まずはセントルイス行きの軌跡…

 

そしてさらに大きく影響を受けたデトロイト行きは、シカゴ上空を通過するルートへと変更…

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極め付けは、2日目のフィラデルフィアからミネアポリスへと向かう軌跡…
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しばらく真逆の方向へと飛んどるし……

 

ただし3日目は1泊ながらも、裕坊お気に入りのニューヨーク・マンハッタン宿泊滞在が入り、

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ホテルから3ブロックほどの至近距離にあったラーメン屋さんでの夕食。
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ご褒美でございました。

 

 

 

実は7月初めの有給休暇でも訪れていたニューヨーク。

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マンハッタンを訪れ、タイムズスクエアの大型ビジョンを眺め、

 

ブルックリン橋を渡って、

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橋を渡ってすぐのピザ屋さんへと立ち寄り、
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生地が薄めで、なかなかの美味でございました。

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ブルックリン橋と並行するマンハッタン橋には、歩道、自転車道、車道に加えて、実は地下鉄の線路も敷かれていて、一部の路線では橋上からの景色を見ることもできます。
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マンハッタンへと帰るついでに乗車…
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数日間滞在したニューヨークの観光名所を押さえた上で、次に向かったのはボストンだったのですが、

 

この時は電車移動。数少ないアメリカの都市間の列車システムの中にあって、比較的便数が多い東海岸。ちょっとした鉄道の気分も味ってみようということで、有給中の家族旅行の中に組み込んでみました。
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新幹線と同じく標準軌を採用し、新幹線とほぼ同じ車体幅。座席配置は通路を挟んで両側2座席で、けっこう快適な座り心地でした。

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大規模都市間を結ぶ長距離列車は、乗車は予約制。ただアセラ・エクスプレスなどの速達列車を除くと、普通席は全席自由席になっています(ビジネスクラスは全席座席指定)。始発ですと好みの座席を選べますが、途中から乗車すると混雑する列車では、座席探しにかなりの苦労が伴うことに…

 

日本の列車と大きく違うのは、出発直前にならないと出発ホームが発表にならないこと…通勤電車の往来も多い駅で、出発15分前になってやっと乗車するホームが案内板で掲示されます。

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一度掲示されると、民族大移動…

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裕坊が乗った列車は、バージニア州の都市を出発し、ワシントン、ニューヨークを経由してボストンまで運行される特急列車。カフェカーと呼ばれる食堂車も連結されていました。

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ただ売っているのは、アメリカのコンビニなどで買える電子レンジ用のホットドッグや、コーラ、コーヒーくらい…

 

車窓をのんびり眺めながら、時には通勤列車と擦れ違ったりしながら移動することおよそ350キロの鉄道の旅。

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東海岸の各都市の様子を垣間見ることができる鉄道の旅も、なかなかの味わいでした。

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有給中の旅行ではボストンに数日滞在し、そこからデトロイトへのフライトで帰宅する予定にしていたのですが、

 

 

 

帰宅予定当日の便が全て満席になり、翌日も全便満席…

 

 

 

仕方なく…

 

 

 

またしてもアムトラックの特急列車へと乗車しておりました…

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しかもこの時は、数日前に乗っていたニューヨークを超えて、遥々9時間をかけてワシントンまで…

 

始発駅となるボストン・サウスステーション。

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午前8時発の列車に乗車。ワシントン・ユニオンステーションには4時過ぎの到着予定だったのが、ニューヨーク付近でしばらく立ち往生して、
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午後5時半過ぎの到着になりました。

 

古き良きアメリカが再現されたようなワシントン・ユニオンステーション
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翌日は2時台に起き上がって、ワシントンDCA空港を6時に出発。
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1日遅れて、デトロイトへと到着しました。
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ボストンでは、裕坊にとって初めてとなるところも数箇所訪れていたのですが、それはまた次回以降にご紹介します。

 

 

 

 

日曜日に次の4日勤務へと出発です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊日記 7月27日 野球観戦編

米国航空会社に所属する副操縦士、裕坊です。

今日は飛行機のお話は全てお休みにして、野球のお話に集中します。野球史上において今後長く語り継がれることになる1日。その歴史的な1日を、直に目撃することになってしまいました。

 

2023年7月27日(木)、デトロイト・タイガースの本拠地、コメリカパーク。

 

実は前日水曜日のチケットを購入していたのですが、夕方に大きな雷雲が2回も上がり、しかもかなりの豪雨になるとの予報。試合はかなり早い段階で中止が決まっていたのですが、それを知らずに球場まで来てしまうというヘマをやらかしてしまっておりました…

チケットブースで翌日のチケットへと変更して、雨に降られる直前に車に滑り込みで乗り込み、家路へと退散した水曜日…(直後に降り出した雨は、一部で停電や洪水が起こるほどに、激しいものでした…)

 

 

そして翌日、7月27日(木)。

 

 

当初の予定では、トロントブルージェイズ戦3連戦で登板することになっていた大谷選手が、登板日を1日前倒しで、タイガース戦先発。しかも前日中止になった試合をそのまま木曜日に組み込んでのダブルヘッダー

平日のデーゲームだったにも関わらず、3万人を超える入場者。球場は賑わっておりました。

 

今季で引退が決まっている稀代の大打者、ミゲル・カブレラ選手の通算成績なども紹介され、

 

第2試合では、ヒットを1本積み重ねましたが、

 

当日の主役はなんといっても、大谷翔平選手。

一流の技術を誇るメジャーの選手たちが一堂に集う中にあって、他の選手たちが完全に霞んでしまうほどの大谷選手の活躍は抜きん出ていました。

 

エンゼルスのミネシアンGMから、今季中のトレードがなくなったことが正式に発表されて以来、初マウンドとなるタイガース戦。

前半は快調なピッチングで、4回までに6奪三振とかなりのハイペース。ストレートの球速も出ていたでしょう。球場で掲示される球速計も最速99マイル(160キロ)を表示していました。チームも小刻みに得点を重ねて6得点。

 

7回以降の大谷選手はスタンドから観戦していても明らかに握力が落ちているのが分かり、コントロールをやや乱す場面もありました。7回と8回に四球をそれぞれ1つずつ出してはしまったものの、走者を2塁まで進めたのは1回だけと危なげないピッチング。

投球数が1イニング当たり10球ちょっとと、完全な完投ペースでした。 8回終了時点での投球数は99。ただ9回の裏の攻撃の場面で、ブルペンのドアが空いたので、その時点で投手交代かとも一瞬思いました。

 

が、最終回も大谷選手は続投。

最終回も3人で打ち取って、大谷選手にとってメジャー移籍後初となる完投、完封勝利。今季9勝目となりました。これだけでも十分な活躍でしたが、これだけにはとどまらなかった木曜日。第2戦まで45分の休憩を挟みます。雲が過ぎ去り、夏の炎天下で気温が上がること30度…

 

第2試合開始は、午後4時10分。

 

高校野球でも有り得ない先発完投後の2試合連続出場。それも111球完封勝利を挙げていながらの、先発出場でした。

 

既にお馴染みになってしまった2番指名打者としての出場で、

 

第2打席は、左翼席への37号本塁打。これだけでも、もう既に十分衝撃的でした。

しかしまだ活躍が終わっていなかった、木曜日の大谷選手。

 

4回表の第3打席。

当日は合計で6本のホームランが出たのですが、間違いなく今日1番の当たり。

 

打った瞬間の衝撃音が球場全体に響き渡る当たりで、打球の行方を追わずともホームランと分かるほどの当たりでした。

 

メジャーリーグ全体でも独走状態が続く38号。

 

ベースを回っている時に脇腹を押さえているのが気になりましたが、とにかく軽症であって欲しい…

この打席にて大谷選手は交代。第1戦で111球完投完封を成し遂げ、次の試合にて2打席連続本塁打。大リーグ史上初の出来事だったそうです。

 

当日の夜には、シカゴ・ホワイトソックスから投手を2人補強するとの発表もされたエンゼルス。タイガースをスイープして、翌金曜日(7月28日)からブルージェイズとの3連戦。

今季はポストシーズン進出に本気になっているエンゼルスを応援します。

 

余韻冷めやらぬコメリカパーク。

大リーグの歴史に刻まれた2023年7月27日(木)。今もその衝撃が裕坊の心の中にしっかりと残っています。

 

 

 

次の出勤まで、もうしばらくお休みをいただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊日記(7月27日)

米国航空会社で、小型旅客機の副操縦士を務める裕坊です。
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7月のアメリカは旅行シーズンの真っ盛り。裕坊が乗務する便も満席になることが多く、平均の搭乗率は90%を超えています。5日勤務を終えて帰ってきたのですが、デトロイト空港の旅客ターミナルもご覧の通り…

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旅行へと向かうお客さんで、ごった返しておりました。

 

裕坊が乗務するのはボーイング717型機で、社内で最も小型(客席は110名仕様)。中短距離路線が多く、就航都市も小、中、大規模とバリエーションには事欠きません。こちらはニューアーク空港へ向かう送迎シャトルからの一コマ。
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社内の最小型機ですので地方都市への就航も多く、前回勤務ではノースカロライナ州のアッシュビルへの担当便なども入っていました。
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当日は日が暮れた後の到着。

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アメリカ国内ではボーディングブリッジのない空港はめっきり減りましたが、アッシュビル空港はターミナルが改装真っ最中で、ボーディングブリッジはなく簡易のスロープで乗り降り…

 

車椅子などでも安全に乗降できるよう、傾斜の緩やかな幾重の構造になっています。
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山間の中腹に位置するノースカロライナ州のアッシュビル。ダウンタウン周辺でも周りは山々が取り囲んで、朝の景色はなかなか見応えがありました。
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翌日の勤務も、簡易スロープを使っての搭乗。アトランタまでは所要時間35分とあっという間のフライトでした。
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ところで前回の裕坊のブログにて、有給を利用しての家族旅行の一部をご紹介しましたが、今回はその続き。初日から2日目にかけて訪れていたのは、ルイジアナ州ニューオーリンズ

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18世紀、19世紀のフランス領だった当時の面影を残すフレンチクォーターは、タイムスリップしたかのような錯覚さえ覚えてしまう独特の世界。

 

ミシシッピ川下流に面しているので、遊覧船なども出ています。
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ニューオーリンズの目抜き通りといえばキャナル通り。フレンチクォーターへの入り口にも隣接しています。
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椰子の木が生えている通りの中心には路面電車も走っていますので、市電にてニューオーリンズの街並みを観察するのもいいかも知れません。
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南部の街に、赤や緑の車体が本当に彩りを添えてくれています。

 

2日目の夕方にはニューオーリンズを出発。搭乗した時には、何と煙が機内に充満……
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実は水蒸気が、機内に吹き出されていたのでした…

 

地上では第3エンジン(業界ではAPUと呼んでいます)を使ってエアコンを使用。外気が水蒸気をいっぱい含んでいると時々起こります。当日は5メートル先すらほとんど見えないほどに機内が真っ白になっておりました。
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前日には豪雨も降っていたので、湿度が相当高くて起こったというカラクリ…

 

でもフライトには影響はありません…目的地到着、こちらはニューヨーク・ケネディ空港。
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座席の空き具合を見ていて、これ以外に選択肢がありませんでした…

 

到着はほぼ日付が変わる夜遅く。深夜になってマンハッタンへと行くのは気が引ける、ということで、ケネディ空港の旅客ターミナルに隣接されるホテルで1泊。
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数年前に開業したばかりの空港内のホテル、TWAホテルへと滞在しました。

 

開業は2019年5月。2023年8月現在では、ケネディ空港敷地内に唯一存在するホテルとなっています。
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元々はTWAフライトセンターと呼ばれていた、トランスワールド航空(Trans World Airlines:TWA)の旅客ターミナルで、1962年から2001年までは旅客ターミナルとして機能していました。当時の発着便案内掲示板だったり、

 

時代背景をよく示す当時の代表的な車なども、展示されています。
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TWAのロゴなどは、当時のまま。
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天井が高く、上から見ると鷲が羽を広げたような形をしています。

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2階へと上がると、当時のトランスワールド航空乗務員の制服なども展示されていました。
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フロントの反対側へと行くとゆっくりと寛げるスペースもあり、

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TWAの主力機としても活躍していたプロペラ機なども展示されています。
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ちなみにこちらは4発エンジンのプロペラ機、ロッキード社製のコンステレーション
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大陸横断飛行も可能な航続距離を備える高性能機ですが、ボーイング707型機やダグラスDC-8デハビランド・コメットなどジェット機の黎明期に重なりこそしたものの、販売数はそれなりに善戦、総生産機数は856でした。

 

アクセスはケネディ空港内を走るエアトレインに乗車し、第5ターミナルで下車。プラットホームからは地上へ降りて向かう方法もありますが、もう1つの行き方がオススメ。

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ジェットブルー航空の到着ロビーを通り抜ける行き方の方がベター。車道を横切る必要がないので、時間は少々かかりますが遥かに安全です。到着ロビーを過ぎエレベーターを上ると赤い絨毯がすぐ目に入ってくるので、案内板の通りにフロントへと向かってチェックイン。全て自動の手続きで部屋用のキーも自分で作成するという、なかなかの優れものでした。

 

 

ニューヨークでの観光は、次回以降改めて紹介します。