Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

7月4日、アメリカ独立記念日。

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

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今日こちらの7月4日はアメリカの独立記念日。1776年7月4日に東海岸を中心とした当時の13の植民地によって独立宣言がなされました。大小を問わず、各地でいろんなパレードや催し物が行われます。

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そして夜になるとこちらも各地で行われるのが花火大会。大抵小さな町でもちょっとダウンタウン近くまで行けば、その町の近くにある川や湖から花火が上がります。個人でも花火を買って自分で上げちゃうのがアメリカ流。この季節になるとあちこちに花火屋さんが軒を連ねて……………

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お店の中に入ると、こんなものが売ってます………………

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州によっては花火の販売が禁止されているところもあるようですが、今日裕坊が宿泊しているニューヨーク州はどうやら大丈夫なようで、日が暮れるとお祭り騒ぎのように、あちこちから花火が上がります。近所で普通に派手にドカンドカンと打ち上げ花火をみんなが上げるので、敢えてハドソン川まで行かなくてもよくなります…………………………………

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この季節は人間による花火だけでなく、ときどきお天道様による花火も打ち上がります。それを巷では雷と呼びます。人間の打ち上げる花火は四尺玉にもなるとおよそ750メートルの高さにもなるのだそうです。素晴らしいです。ところがお天道様の上げる迫力の桁が違います。高いのになると、15,000メートルほどの高さから地面までを、こちらは天から地面に向かって叩きつけます。

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今日も本当は1日穏やかなお天気のはずが、お天道様もアメリカの独立記念日にお祝いにきっと加わりたかったのに違いありません。あちこちで派手な花火を打ち上げてらっしゃいました………………………

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今日の担当のフライトは昨日と同じく4便。午前中はニューヨーク・ケネディ空港からナイアガラの滝に程近いバッファロー空港を往復。

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往復とも完全に満席になりましたが、お天気がよかったおかげで遅れることもなく、定時出発、定時到着で往復便を終了。そして昨日と同じくケネディ空港で次の出発便まで3時間待ち。その間に天候は怪しくなり始め…………………………………

ケネディ空港から昨日と同じく、オハイオ州クリーブランドを往復する便を担当します。レーダーの画面明らかにヤバくなってるし、こりゃきっと昨日と同じように時間かかるよなー、と覚悟して出発してみると…………………………………滑走路までの誘導路がまず数珠繋ぎ…………………………………

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航路の変更を管制塔から言い渡されて、それを管制官から無線交信で受け取るまでにも時間がかかります。更にはタイミングが悪いことに供用滑走路の変更が入る始末………………………

離陸滑走路、着陸滑走路が変わる場合、既に空港へと入って来ている到着便をまずは着陸させなければいけません。そのため出発便はしばらくその場で待機。空港のほぼ南端にあるゲートを出発して、この緑色の経路で離陸滑走路まで辿り着くのに、2時間を要しました……………………この仕事始めて12年になるけど、さすがにこんなに離陸までに時間がかかったのは記憶にない……………………………

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しかも昨日よりもさらに大きな雲で空は覆われていて、昨日よりもさらに北寄りのルート……………………

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クリーブランド、1時間遅れ………………昨日より遅いやんか………………………

昨日と同じく復路便のニューヨーク・ケネディ空港行きがまたも北寄りのルートに変更になり、それをこなしてニューヨークに帰って来たの9時……………………。外は完全に日が暮れてました……………………

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既に出発便がほとんど出払っていて、チェックインするお客様がまばらなチェックインカウンター。独立記念日を記念して、アメリカの星条旗がチェックインカウンターにもたくさん立てられています。

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そのガラガラのチェックインカウンターを通り過ぎて、ホテルの送迎シャトル乗り場へと急ぎます。向かう先は昨日と同じホテル。シャトルが数分してお迎えに来てくれて、

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10分ほど揺られてホテルまで。
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ホテル到着。
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至福のひととき……………………お腹空いた…………………………
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昨日に続き、長い1日でございました。明日は午前中は少しゆっくり。ほんのちょっと朝寝坊することもできます。フライトはしかも3便だけ。でも1本目の担当便のあと、次の便までに空く時間4時間22分…………………………………

取りあえずシャワーに入ってまいります。

 

裕坊

裕坊、4日間のフライトの初日、やっと終わる

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

今日から裕坊は4日間のフライトへお出かけ。外は快晴の中を出発。ただ従業員駐車場へと入るのに普段使っているターンが衝突事故で封鎖中……………………普段より少し余分に進んで折り返して反対車線へと入り、なんとか駐車場には到着……………………何を暗示しとるんや………………

こちらアメリカでは皆学校も終わって旅行シーズンも始まり、出発ロビーが混雑する中、クルー専用のセキュリティーを通ってターミナルへと入ると、もう飛行機は着いてました。お天気めちゃいいやん………

今日の担当便は4本、まずはトロントを経由してまずはニューヨーク・ケネディ空港まで。担当の客室乗務員、自分の確定したスケジュールを持たないスタンバイ、こちらの業界でリザーブと呼ばれる補充要員で、朝になって呼ばれて出て来たそうです。聞くと担当するのはトロント行き一本だけ………………帰りのデトロイト行きはデッドヘッド。お客さんとともに客席に座るので、自らはお客さんのお世話をすることは基本的にはありません。そのデッドヘッドのフライトまで、何と聞くと4時間待ち…………………酷やな〜〜………………………………

デトロイトからトロントまでは40分ほど。トロントからはそのままニューヨーク行きになります。客室乗務員は交代。デトロイトから到着した客室乗務員2人は、これからカナダの入国管理局を通り、また同じように米国出発へのセキュリティーと入国管理局を通ってデトロイトへ4時間後にトンボ帰り……………………………つーか、4時間も待たされるんなら、トンボ帰りとは言わねーよなー…………………………………

まだ午前中はこんなお天気。2本目が終わるまでは何事もなし。定時に到着して穏やかな表情のお客様をお見送りしました。

 

次はケネディ空港からクリーブランドを往復する便を担当。3時間ほど出発までに時間が空くので、昼食をいただきます。日本でも最近都心部ではお馴染みになってきたシェイクシャック、

は通り過ぎて、そのお隣にあるサラダ屋さんへと寄ります。少し体重を落とさんとズボンのウェストが本気でヤバい。ということで今日の裕坊の昼食はこんな感じでした。

昼食を食べると眠気も襲ってきて、早く終わらねーかなー…………………………やっとのことで出発の時間になってゲートへと向かい、今回の4日間のフライトで一緒になるジェフくんが彼のスマホを見せてくれます。

「これ見て、急に天気が怪しくなってんで」………………………………………。

今日は1日天気いいはずちゃうかった?…………………………………………ほんまや〜〜〜〜………………………………………

 

取りあえずプッシュバックはして、離陸滑走路へと向かうべく誘導路まで出て順番に並んだまではよかったものの、管制官からの指示が出ます。

「おい、そこのクリーブランド行きのエンデバー、横の誘導路へちょっと避けたってくれ。新しい飛行経路準備してるから」……………………………

そこで管制官から準備されていたという新しい飛行経路を受け取ってみると、かなり北回りになっていました…………………こちらが実際に今日飛んだ経路……………

航空路には様々な通過地点が設定されています。電車の路線図における各駅の名前のように航空路にもそれぞれ通過地点に名前が付けられていて、積乱雲などの悪天候に囲まれた時などは、その通過地点が航空管制によって閉鎖される仕組みになっているのです。そんな場合は、その通過地点を含んでいる航空機は、管制官によって経路が変更になります。

実際にいざ飛行経路が管制官によって変更になり、いざ離陸………それでもお天気は時間が経つと移動をするので、こんな場面に遭遇することも…………………レーダー画面にこんな感じの悪天候が映し出されていて、

実際に外に目をやってみると、こんな感じの雲が湧き上がってました…………………

大幅に北寄りのルートでクリーブランドへ10分ほど遅れて到着……………

折り返しも同じようにジグザグの北に寄ったルートでニューヨーク・ケネディ空港へと折り返し、15分ほど遅れてやっとのことでニューヨーク・ケネディ空港へと着いた頃には、外はこんな感じになってました。

今日はこれにてやっと終了。そのままニューヨークへ宿泊滞在。第4ターミナルへの到着だったのですが、ここは出発階と到着階が基本同じになっていて、しかも他の国際線が続々と到着して出入り口付近は夕方はいつもお迎えの車で大混雑……………ですからとっても小さな国内線専用の第2ターミナルへと移動して、ホテル行きのシャトルへと乗り込みます。裕坊も副操縦士のジェフくんも今朝は5時起き。少しでも早くホテルへと着きたいので、早足で第2ターミナル行きのシャトルに乗り込み、

こんな感じの景色を見ながらホテルの送迎シャトル乗り場へと移動して、

シャトルの中からこんな景色を眺めて10分ほどシャトルに揺られて、やっとホテル到着…………

ジェフくんが先にチェックイン。

至福のひととき………………………………

でも明日も6時起き…………………………時計見るともう10時半…………………………

シャワーに入ります………………

 

裕坊

裕坊、明日からまた4日間のフライトへ

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

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こちらは我が家の裏に巣を作ったロビンくん、ヒナの孵化が近いのか、カメラを構えても今日は悠然と座っていました。さすがに母は強しやなー………………

今日はサッカーワールドカップロシア杯、決勝トーナメント第1戦

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日本代表、残念……………ただ日本の持つものは全て出し切ったのではないか、と思います。柴崎選手、乾選手、原口選手、かなり切れ味がありましたね。本当にいい夢を見させてくれました。最後のベルギーの圧力、あれはさすがでした。恐れ入りました…………

ワールドカップ本戦を目の前にしての監督交代劇に始まり、日本代表がどこまでやれるのかかなり不安でしたが、西野監督、よく日本代表を研究観察していましたね。選手起用が神がかっていました。先日のグループリーグ第3戦で主力を温存して6人スタメン交代してたのも、そういうことを念頭に置いてたんやね。策士ぶり、お見それいたしました。皆さん、胸を張って日本へお帰りください。

 

今日は1カ月に一度会っているファイナンシャルプランナーとの面会の日。7日連続で空港を行き来していて、ゆっくりしたい日ではありましたが、頑張って重い腰を上げて行ってまいりました。

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オフィスがあるのはサウスフィールドという、金色の壁で出来たオフィスビル街の西端に位置するビルの中。裕坊の家からおよそ車で30分。金色に輝く壁のビルが5つもそびえ立つそのビル群、サウスフィールドタウンセンターと呼ばれ、各企業のミシガンの支社が名を連ねます。そのすぐ北を走る高速道路からもすごく目立つその様は、まさに大迫力。

初めてこのオフィスを目指すとき、あのビル群の中から探し切れるんやろか、と不安な面持ちで行ってみると、案内図にそのビル群がある高速道路の出口の一つ手前の出口を降りてくれ、と書いてあります。着いてみると、なんや裕坊の行くところって5階建てのビルなんや……………………もちろんそれでもエレベーター付きで、立派ではありますが…………………

今日は愛妻ちゃんがいない中でのお話でしたので、聞いたお話は全て参考程度…………今日は持ち財産をいかに増やしていくかがお話の中心…………

株や

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国債社債などの債券、

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或いは金などの一定価値を有する商品群、英語ではコモディティーと呼ばれます。

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それぞれの強み、弱みなどを事細かく説明し、持ち財産を増やしていくにはどうすればいいか、などの説明を受けました…………確かに言いたいことは分かる…………………けど裕坊はこの話になるといつもこの素朴な疑問で頭がいっぱいになります。

今の貨幣制度って、本当に人の世の中への貢献度を反映したものなんやろか?………………

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例えば上の写真にある10ドル札。どこへ行っても10ドル札………1ドルでもなければ100ドルでもなく、1セントでもありません。お店でこれを差し出せば、どこのお店でも10ドル分のお買い物ができます。例えどんな形でその10ドル札を手にしようとも……………………それが例えいい手段であれ悪い手段であれ、10ドル札の価値はどこへ行っても変わらないのです。お店の人にどんな風にして10ドル札を手にしたかを聞かれることは、今の貨幣制度が続く限り未来永劫ないでしょう………………

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汗水垂らしてお仕事を頑張って得た10ドル札も10ドル札。日雇いのお仕事で得た報酬の10ドル札も10ドル札。道ばたに落ちていた10ドル札を拾った10ドル札も10ドル札。地下鉄の乗っていて、他人のジーンズのポケットからくすねた10ドル札も10ドル札。1ドルを貸して9ドル分の利子を得て手にした10ドル札も10ドル札……………

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極端な話をしてしまうと、手元に持っているのが1セントでも利子を1000倍つけたらあっという間に10ドルに…………その10ドル札もお店では立派な10ドル札…………

その昔、国際為替も固定相場制の時代がありました。

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ところが日本の輸出が拡大し、実態の経済に見合わないということで1973年からドルと日本円は変動為替相場制で取り引きされるようになりました。

今の貨幣制度は1973年以前の国際為替相場制と同じく、紙幣は全て固定の価値を有します。10ドル札は変わらず10ドル札の価値を有し、1,000円札は1,000円分の価値を有するという、今現在の基準では当たり前に行われているこの貨幣制度。これを抜本的に見直す時期が来ているのではないか、と思うのは裕坊だけなのでしょうか。

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10ドル分に見合う貢献をした人に対して10ドル分の価値が与えられ、さらなる世の中への貢献をしてそれが周囲に認められればその人の持つ10ドル札が11ドル分、12ドル分、貢献度が大きければ20ドル分の価値を持つという可変式の価値を持つ貨幣制度を生み出す時期に来ているのではないか、そしてそれこそが今の世の中にある問題の多くを、特に貧困問題においては解決策の一つになるのではないのか、と裕坊は真剣に考えてしまうのです。長くなってしまうので、このお話は今日はこの辺で。

 

明日からまた4日間のフライトへと出発です。

 

裕坊

裕坊、今日からしばらく1人

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

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稲妻に へなへな橋を渡りけり (小林一茶

雷の ごろつく中を 行々し (小林一茶)………………………

あぁ〜〜、裕坊の今の気分を、よく表しとるわ…………………

本格的なゲリラ豪雨の時期になり、アメリカの北部に当たるミシガン州でもときどきこうしては前が見えなくなるほどの豪雨が襲ってきます。

 

実は今日は愛妻ちゃんと息子くんの帰国日。既に夏休みに入って1週間以上が経ち、1年間頑張ったご褒美も兼ねてしばらく再充電すべく今日から一時帰国。福利厚生の一つでもあるスタンバイフライトを使って夢の国へと向かいます。満席のときは乗れない時もあるので、愛妻ちゃん、今朝から胸がザワザワする、と大騒ぎ。けれどもいざ座席指定を発行してもらうと嬉々として機上の人になり、日本へと向かっていきました。

裕坊はセキュリティーの入り口までお見送り。帰りにお弁当などを日本食材店で購入して我が家へ帰ってきましたが、家路に着くときの裕坊の頭の中といえば……………………………

『じみ〜 じみ〜 じみな帰宅は………… 真っ暗な我が家へのきたく〜  真っ暗な我が家へのきたく〜…………』(嘉門達夫さんの 「地味と派手の歌」を拝借)

そのあとお天道様が裕坊の心を見透かしたように大雨を降らせて………………………………その大雨、稲妻を伴って10分ほど激しく降り続き…………………………………………ただ雨を降らせていたエリア自体はそこまで広くなかったせいか、

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その後は何事もなかったかのように、カラッと晴れ上がってました…………………

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この稲妻を伴う大雨、英語でいうところのサンダーストーム、これが海上で発生し大量の水蒸気を吸い上げ、大型に発達して出来るのが熱帯低気圧。さらにその熱帯低気圧内の最大風速が17メートルを超えると台風と呼ばれるようになり、日本では台風◯号などと呼ばれるようになって、ニュースに取り上げられるようになります。今回も台風7号が日本に近づいているようですね。皆さん、是非気をつけてください……非常用の食料、水などの準備、避難場所の確認など事前準備を怠らないように、是非お願いします。

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さて1人家にぽつんと残された裕坊。有給まではあと1カ月。次の4日間のフライトは今度の火曜日からで、そのあとは4日間飛んでは2日間お休み、また4日間飛んでは3日のお休みといったパターン。今は体もそこそこ元気でヒマさえあれば休日返上出勤を目論む裕坊ですが、旅客機のパイロットでいられるのはどんなに健康であろうとも65歳まで。65歳のお誕生日が旅客パイロットの強制引退年齢。

アメリカではそんなとき、ウォーターキャノンサリュートと呼ばれる噴水で引退お見送りのお祝いをしてくれます。英語でウォーターはご存知、水、キャノンとは大砲、サリュートとは軍隊でよく使われる挨拶。右手を上げて、手をおでこに当てる、例のやつ。このウォーターキャノンサリュートアメリカではしばしば見られる光景で、新規路線の初日の初フライト、新規導入機の初フライトなどの記念行事の際によく見られる光景ですが、ベテランパイロットの引退記念でも行われることがあります。

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実は裕坊も副操縦士時代、20年に渡って一社で長く勤めてきた機長の引退記念のフライトに当たったことがあり、そのときは裕坊が当時所属していたメンフィス空港で誘導路の両側に消防車が出ていて、派手に噴水を上げてくれました。その機長さん、数年ではありましたが、連邦航空局・メンフィス事業所のパイロット監査人を勤めていた時期がありました。これって天下りならぬ天上がり??

 

そして引退後、どう人生を過ごしていくかが、裕坊にとっての課題。充実した老後を送っていくためにはお金も大事ですが、人間関係、趣味など視点をいろいろと広げていかなくてはいけません。取りあえず家事はまぁ一通りはできるようになった…………………

趣味は…………ゴルフをもうちょっとうまくなって、

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というより人に迷惑をかけん程度には回れるようになって………………………あともう一つ何か欲しいなー………………………と画策中………

釣りも面白そうだし、

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朝早く出かける趣味にはもってこいだし…………でも家にいながらにしてできることもなー、ピアノか……………………………

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ギターか……………………………

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取りあえず両方とも買ってはみたものの、最近ほとんど触ってないし……………

あと人脈も広げていかないとなー……………本田技研工業の創業者、本田宗一郎さんは言いました。「現役の頃は金儲けできることが財産だと思っていたけど、引退してみるとやっぱり友だちこそが1番の財産なんだよなあ」…………………

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この言葉、本当に裕坊の心にしみます。心からそう思います。

 

あともう1日お休みをいただいて、火曜日から4日間のフライトへと出発です。

裕坊

裕坊、帰宅

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

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今朝も早朝3時台に起きて、チョコクロワッサンとコーヒーの組み合わせで重い腰を上げ、重いカバンを引きずって3本のフライトへと出かけた裕坊。まずまずの好天に恵まれて、大きなトラブルや遅れには遭遇することなくフライトも2時過ぎには終わり、6日間続いたフライトも終了。愛妻ちゃんと息子くんが…………………………………………お出かけして誰もいない我が家へと………………………………帰ってきました………………

その昔、替え歌で一世を風靡した嘉門達夫さんの歌で「地味・派手の唄」というのがあります。

『じみ〜 じみ〜 じみな どうろひょうしき〜   じょこぅ〜 じょこぅ〜  派手な道路標識 警笛ならせ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜』♩♩♩

今日の裕坊:『じみ〜 じみ〜 じみな帰宅は〜…………… 誰もいない我が家へのきたく〜… 誰もいない我が家へのきたく〜〜……』……………………………

近日中に愛妻ちゃんと息子くんは日本へと経ち、日本を満喫します。その間しばらく裕坊、1人…………有給までまだ1ヶ月あるし、先月免許証の更新と称して日本を満喫したばっかりやしなー…………

『じみ〜 じみ〜 じみ〜な休日………………… 1人で過ごすわがや〜〜……1人で過ごすわがや〜〜…………………… 派手な休日 ハワイでクルーズ〜〜〜〜』🎶 🎶…………………………😑

ゴルフの練習にでも精進するか……………

今朝は1本目のフライト、アイオワ州の州都デモインを20分ほど遅れて出発。

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まず機内の客室乗務員呼び出し用のベルに不具合が生じ、整備員が懸命に作業して修理。さらに最近の傾向で地方の空港の係員の数が慢性的に不足していることから、搭乗自体も遅れて始まり、しかもシステムがダウンしてさらに搭乗が遅れるという悪循環………整備を終えた整備員たち、裕坊たちに早朝の挨拶を済ませて、ワゴンの中でしんどそうに佇んでおりました………

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ただ好天に恵まれたおかげで少し時間を取り戻して、デトロイトに着いたのは定時到着から8分遅れ。恐らく乗客の皆さん、乗り継ぎにはほとんど問題はなかったはず…………

今日はそのあとワシントン・ダレス空港の往復便を担当。アメリカの首都ワシントンに程近い空港といえばワシントン・ロナルドレーガン空港があり、ホワイトハウスや連邦国会議事堂からのアクセスも便利ですが、ロナルドレーガン空港は基本的に国内線用。滑走路も全長2,200メートルほどしかないので、大型の国際線用の機材は到底離発着できません。

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そこで首都ワシントンの国際線用の玄関口になるのが、こちらワシントン・ダレス空港。車でロナルドレーガン空港から西へ約30分ほどの距離。首都機能が集中するワシントンからやや離れ、だだっ広い敷地に3,300メートル級の滑走路がそびえる空港が見えてきます。

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日本の政府官僚が首脳会談等でワシントンにやってくる際も、基本はこちらダレス空港で離発着。ユナイテッド航空ハブ空港の一つでもあり、同じスターアライアンスに加盟する全日空機も毎日成田から直行便がやってきます。

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ワシントンはニューヨークに比べると観光の需要があまり多くないせいか、ビジネス客以外の利用がきっと多くないのでしょう。ユナイテッド航空のフライトもその多くがリージョナルジェット機による運航。裕坊も50人乗りを担当している当時は、デトロイトからかなり頻繁に飛んできていました。小さな機体がたくさん並んでいるので、全日空B777が停まっていると、ひと際その機体の大きさが目につきます。

ここダレス空港の特徴といえば、フィンランド生まれの建築家、エーロ・サーリネンの手掛けた美しく伸びやかなデザインのターミナル。

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そしてもう一つの特徴。ターミナルでチェックイン手続きを済ませた乗客たちを、各ゲートへと運ぶターミナル間シャトルバス。直接ターミナル階から乗ることができて、ゲートのあるコンコースまで運んでくれます。地上まで降りることなく、ターミナルから直接乗り降りできるのが特徴。ですからあくまで機能性重視…………

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最近ではターミナル間を結ぶ地下鉄も開通しました。

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以前より若干活躍の場が減りましたが、このユニークなデザインのシャトルバス、まだまだバリバリの現役。両側に運転台が付いていて、双方向に運転することができます。運転台の横に乗客の出入り口がついていて、ターミナル間を移動した後は、乗車した側の反対側のドアから降りる仕組み。ただこのユニークなデザイン、女性にはちょっと不人気……以前家族でワシントンを旅行したとき、このバスを走っている姿を目にした我が愛妻ちゃんがひとことこう言いました………………

「あのバス、男の人がデザインしたやろ」……………………まーそれは間違いないやろね………………………

その愛妻ちゃん、いよいよ近日中に日本へと一時帰国です。

 

裕坊

裕坊、5日目を終える

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

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今日は6日連続のフライトのうちの5日目。6日連続という言葉を連想すると、フライトへ出かける気力を完全になくしてしまいます。どこでサボろうかと画策してしまいます……病欠残っとったかいな、とかいけない心が顔を覗かせます……

ですからそんなときはちょっと視点を変えて1日1日のスケジュールに目を向けます。昨日はお昼近くに終了、今日も中部時間で午前の11時前にフライトおしまい…………明日も2時半で終わって、遅くとも……………………………………なんもなかったらやけど……………………………………4時には家に帰れる………よ、よじには帰れるんや……………………………

んで裕坊が出した答え……………………………………今週はめっちゃラクや〜〜〜〜ん………………………………

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今日はお昼前にはホテルに着いて、窓の外からこんな景色を眺めてました。

今回の6日間のフライトはほとんどお昼前後に終わっているので、中身の濃い4日間のフライトよりフライト本数も少なく、時間も少なめ。多いときは4日間のフライトで15本前後を担当し、多いときは30時間近くを飛ぶことも………………2014年に旅客航空会社のパイロットの業務時間、飛行時間の規制が変更になり、1週間で飛べる時間には制限がなくなって、多いときは5日間のフライトをこなすと30時間超え……………………

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ただ実質的な運航パターンを考慮されて規定が改正になった後は、夜間宿泊滞在先での最低滞在時間が変更になり、改正以前は8時間だったのが、最低10時間の宿泊滞在が義務付けられるようになりました。ただこの10時間という規定は正確にはホテルにおける滞在ではなく、ホテルまでの送迎シャトルに乗る時間、また翌朝の空港までの送迎シャトルの乗車時間までも含まれます。

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もっと穿った見方をすると飛行機がゲートに到着して乗客を見送って終わった時点から休息時間に入り、翌朝出発ゲートに到着するまでが休息時間と見なされるので、到着する空港によってはバタバタ……………………我がエンデバー航空の場合、一部には国際線も担当していて、カナダへのフライトもあり…………そのカナダ行きのフライト、到着すると皆ダッシュモードに入ります……

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大抵カナダに到着すると、長い長い通路をひた走ってまずは入国管理局を通過します。モントリオールとかだと到着から入国管理局通過するまで、最低10分。500メートルは悠にある通路を重いカバンを引きずりながら走り、パスポートにスタンプを押してもらって……

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大抵の空港ではそこから多くの人が自分の荷物が出てくるのを待ちくたびれた様子で待っている荷物受け取りのコンベアーの横を駆け抜け、

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ホテル送迎シャトル乗り場まで走り抜けます。そして大抵待つこと10分ほどでマイクロバスがお迎え…………

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乗客の皆さまをお見送りした後ホテル到着まで平均1時間………………………………………

カナダの主要空港の場合、米国向け出発便は出発前にセキュリティーとともにアメリカへの入国手続きも同時に済ませてしまうので、その時間も考慮しなくてはいけません………

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ってことはホテルの送迎シャトル、大抵の場合空港ショーアップの30分から40分前には乗車…………………ホテルにいるの1番短いときだと6時間なんてこともありました………………

しかもチェックインして、キーを受け取って、部屋で着替えしたり、歯磨きしたり、シャワー浴びたり、愛妻ちゃんに変わらぬ愛を確認するためのメールを送ったり…………………………………………………………………

そういうの全部ひっくるめてみると、寝られるの……………………………4時間くらい……………………………今考えてみると、よく大きな事故が頻発しなかったものだと思います………

法律改正後はその辺りも劇的に改善され、12時間以上のゆったりとした宿泊滞在でゆっくり休養できることも多くなり、やれやれ……………今日はお昼前にはフライトも終わって、この時期のとても美しいアメリカ中西部ならではの芝生が延々と広がる景色を見ながらホテルまで。

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ちょっと豪華めのホテルでゆっくりと滞在です。

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明日の目覚ましはそれでも3時台………………んで時計に目をやると………もー7時やん……………そろそろ夕飯買いに行かんとヤバい……………………

明日は3本のフライトを担当して、お昼過ぎにはフライトも終わり、愛妻ちゃんと息子くんが待つ…………………いやどうもお出かけしてる時間やったな〜…………………………2人がお出かけしていて誰もいない我が家へ帰る日です………

 

裕坊

裕坊、入道雲をヨロヨロ避けながら到着

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

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今日はサッカーワールドカップのグループHの日本代表第3戦……………………………………………皆さんご存知の通り、取りあえず決勝への進出は決まりました……………………………………おめでとー……………ございます…………………………コロンビアが最後の最後で意地を見せてくれたおかげで、セネガルとは1勝1敗1分け同士で並んで………………………得失点差も一緒で、セネガルと命運を分けたのが警告数の差………………………日本代表といえば日本代表らしい……………………………

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けれども決勝トーナメントで一つでも勝ち進むにはもっとアグレッシブに攻めることも必要なんと違うの?と裕坊的にはちょっとモヤモヤが残る試合でした…………でもまー川島選手のあのスーパーセーブは凄かった………………結果的にあれが日本代表を救ったということですか。散々叩かれて本人も辛かったでしょうけど、まだまだやれる所を見せてくれたのが収穫と思っておきましょう。

昨日はメイン州のバンゴーという小さな小さな人口3万人ほどの町に宿泊。いよいよ入道雲の季節がやってきて、雨が降りしきる中を出発。今週は6日連続のフライトで毎日が早起き……………チョコクロワッサンとコーヒーの組み合わせを飽きもせずに続けて、日がやっと昇りかける…………………………………………いや、もーとっくに昇っとるやん💦💦💦f:id:Yuichibow:20180629074840j:image

…………………………………………中をカバンを引きずって空港へと向かいますが、幸いなことに今週は多い日でもフライトは1日3本まで。今日もお昼過ぎにジョージア州サバンナへと到着して

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ホテルの窓からこんな景色を眺めてました。

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今朝、メイン州のバンゴーを出発したのは朝6時。この時間だとさすがにニューヨークのケネディ空港といえども到着便はさほど多くありません。ですからこんな早朝の出発であれば、離陸前に管制官によって離陸時間が指定されたり待たされたりすることは稀。エンジンを立ち上げると、大抵の場合6時台ならすぐ離陸。今日も全く待機をすることなく離陸しました……………………

ただ管制官も入道雲が湧き上がっているところへ飛行機を通過させるわけにはいきません…………下手に入道雲の中に入ってしまうと、入道雲の中では上昇気流と下降気流が激しくぶつかり合っていますから、激しく飛行機が揺すられ、機体には最悪大きなダメージが残り、乗っている乗客乗員に大ケガが出ることも………………ですから大きくレーダーに映るような入道雲が発生しているときは、管制官の指示で飛行機を誘導し、悪天候を避けます。

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ただ空港が完全に悪天候で囲まれてしまっては、滑走路に近づくことすら出来ません。そんなときに管制官から言い渡されるのが上空待機……………今朝のニューヨーク・ケネディ空港、それに近い状態になって裕坊の乗る飛行機が入る北東側は完全に塞がれてしまいました………………………………

ただ南側には少し入れるスペースがあり、管制官による誘導を受けて、一旦ニューヨークから南へと入り込みます。やっとのことで空いたスペースを縫って悪天候の南西側へと回り込んで、30分ほど余分な時間をかけながらも、何とか着陸……………………………

普段もし悪天候の影響がなければメイン州バンゴーからだとこんな航跡を描きます。ちなみにこれは昨日の同じ便………コネチカット州まではほぼ直線。ニューヨーク州に入り、ロングアイランドに差し掛かるあたりから、管制官による誘導を受けて滑走路へと入るのが通例。とてもきれいな航跡ですよね。

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一昨日も同じような航跡を描いてニューヨーク・ケネディ空港まで問題なくフライトを終えています。間違い探ししないと違いが分からないくらい、似たような航跡を辿っていますよね………とてもきれいな航跡です……

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そして今朝の裕坊のフライト、事情を何も知らないでこの航跡を見たら、どこの酔っぱらいが乗っとったんや、目的地ちゃんと分かって飛んどったんか、と勘違いされても仕方ありません……………………………………………

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やっとのことでケネディ空港に辿り着いて、今朝は空港完成当時からある古い第2ターミナルへと到着。乗ってきたばかりの飛行機を横目に見ながらターミナル間シャトルバスに乗って第4ターミナルへと移動………あのお天気の中、よく頑張ってくれました…………自動操縦が最後の方ほとんど使い物にならなくなって、最後の方は手動で操縦させてもらいましたが……………………………………………

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次の便のジョージア州サバンナ行きを担当する頃には雨も上がり

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今度こそ何もないフライトになる………………………………………はず……………………………………………

だったのに…………………これ以上書くと長くなりすぎるので、今日はこの辺で……………………

明日も早朝の出発で、デトロイトを経由してアイオワ州の州都デモインへと向かいます……

もーシャワーの時間やん………………………………

 

裕坊