皆さんこんにちは、リージョナル航空会社飛び職人、裕坊です。
昨日は1日ミネアポリスでの座学を受けていた裕坊。数年前に受けたデルタ航空での面接には不合格していて、はっきりとデルタ航空から、永久に勤務資格なしの三行半まで突きつけられておりました。が、昨日の座学によって、取りあえず一回限りの面接の権利は復活……
もし面接へと行くとなると、これが生涯最後のチャンスになりますので、かなり入念に準備をしなければならないのですが………
まずその前に、今週末には、シミュレーターによる訓練。先日の座学と同じ建物へと戻ることになります……
数日間の『リザーブ』シフトもありますので、
とりあえず、座学の後はデトロイトまで戻ってきました。
2年に一度更新をしなければならない、飛行教官免許の更新も今年は控えているので……
そちらの勉強もしなくてはなりません……
もしデルタ航空の、一生で最後のチャンスとなる面接を受けるとしても、準備を始めるのはいつのことになるやら……………
アメリカ合衆国におけるパイロットの世界とは、ある意味弱肉強食の世界。アメリカ国内においては、社内における優先権は、全てが社歴順。これを『シニオリティ』と呼ぶのですが、入社からの会社所属歴が長ければ長いほど、スケジュールだけに限らず、機種選択、所属先空港、機長もしくは副操縦士の肩書きの選択まで、全て選択権利が高くなります。
その『シニオリティ』を求めて、まずはパイロット達は、必要な資格を取得すると、まずはリージョナル航空会社を目指します。
リージョナル航空会社も大手航空会社と同じく、いくつかの合併がここ10年の間で行われましたので、裕坊が入社した13年前に比べると数は半分ほど減ってはしまいましたが、それでも10社ほどがまだ健在……
デルタ航空との契約がある会社で見てみると、
こちらが、インディアナ州のインディアナポリスに本社がある、リパブリック航空。
他にも、
トランステイツ航空(本社・ミズーリ州セイントルイス)
PSA航空(本社:オハイオ州デイトン近郊のバンダリア)
ピードモント航空(本社:メリーランド州・ソールズベリー)
コミュートエア(本社:オハイオ州クリーブランド近郊のノースオルムステッド)
まだ数社ありますが、ここでは省略…………リージョナル航空会社には、本当に様々な選択肢があります。ただ以前はハードルがかなり高かったリージョナル航空会社は、必要条件を満たしさえすれば、大抵どこかで、就職には漕ぎ着けることができるようにはなりました……
本当の競争は、ここから…………
リージョナル航空会社で、数年間の経験を積んだパイロット達が、アメリカン航空や
ユナイテッド航空などの大手を目指して、ひしめき合うことになります……
同じような塗装が施してあろうとも、大手は大手、リージョナル航空会社はリージョナル航空会社。待遇は雲泥の差………
さらにライバルは、リージョナル航空会社のパイロットだけでなく、
企業お抱えの、自社用機専属のパイロットや……
チャーター専門の会社のパイロット達も、大手航空会社のパイロット職を虎視眈眈と狙うことに……
米空軍のパイロットも、引退後は大手航空会社を目指すことが多く………
しかも空軍出身は、大手航空会社の大のお気に入り……リージョナル航空会社を飛び越して、引退直後に直接大手に採用されることも珍しくありません………
ただ大手に限らず、他にも航空会社の採用口は最近では広がっています。
例えばそれは格安航空会社の先駆け的存在にもなった、サウスウェスト航空であったり(本社:テキサス州ダラス)
ジェットブルー(本社:ニューヨーク州ロングアイランド)であったり、
スピリット航空(本社:フロリダ州マイアミ近郊のミラマー)などの選択肢も、
或いは貨物専門の航空会社という選択肢もあります。下の写真はフェデックスエクスプレス(本社:テネシー州メンフィス)
あと15年残されたエアラインパイロット生活。残りをエンデバー航空でそのまま過ごすのか、他社を目指すのか、勉強が一通り落ち着いた時に、よく考えてみたいと思います。
今日は本来なら3日間の『リザーブ』シフトのうちの1日目だったのですが、連邦航空法の規定により、30時間の休息を義務付けられる日に割り当てられましたので、裕坊は電話を待つことすらなく、1日ひたすらお勉強……
連邦航空法に新たに加わった、航空力学に関するオンラインの座学を受講しておりました………
勉強すること、多いわ………
お昼過ぎに愛妻ちゃんがお仕事から戻ってきた後は、お買い物にもお出かけ。
今週末には、聖パトリックデーが控えていることもあって、
お店の中も、緑色の洋服やら飾りやらが、しっかりと並んでおりました……
3月17日は、アイルランドにキリスト教を広めたという、聖パトリックの命日。
聖パトリックデー当日には、町の至る所が緑色に染まってしまいます。
ビールまで緑色…………
川まで緑色に染まってしまいます………
元々アイルランドの祝日だったという聖パトリックデー。それを緑色に町中を染めて、この日の名を広めたのはアメリカだったのだとか…………
凝る時の凝りよう、アメリカというところは、ハンパではないです……
明日と明後日、裕坊は『リザーブ』です。