Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊、4日目終わる

アメリカの地域航空会社に勤める、裕坊といいます。こんにちは。

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先週に続いて、今回は5日間連続のフライトに出ています。

 

地域航空会社になると、大都市の拠点空港での乗り継ぎのお客様を運びます。鉄道でいうと、新幹線の駅までをお届けするローカル線のような役割。ですので、午後は深夜ほぼ日付が変わる時刻までフライトをこなすことも多く、早朝は5時台の便を担当することもザラ。以前は4時台の出発ということもありました。飛行機の運用や旅客需要などとの関係から、日中旅客便の運航がない都市などで宿泊滞在が入ることもあり、そんな時は1日フライトが入らず宿泊先で1日のんびり過ごしたりと、ご褒美がもらえることもあります。

 

ごくたまにではありますが………

 

今回の5日間ではそんなご褒美はなく、5日間フライトがギッシリ。

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今回は、ミネソタ州ミネアポリス空港が拠点の中心になっています。

 

そして2日目、3日目ではノースダコタ州のいくつかの都市を往復しておりました。ノースダコタ州というと、あまり馴染みがないかも知れませんが、日本人学生が多く集まってきている都市もあります。ノースダコタでも北東に位置するグランドフォークスには、航空宇宙学で評価が高いノースダコタ大学(University of North Dakota:UND)があり、東海大学の航空操縦学(工学部・航空宇宙学科)を専攻すると、提携のあるノースダコタ大学に学生たちがやってくるんだそうです。

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裕坊の勤める会社は、ノースダコタ州のお隣ミネソタ州に本社がありますので、ノースダコタ大出身のパイロットも多く入ってきています。飛行教官をやっていた者も多く、飛行教官をしていた者は、ほとんど皆東海大学への馴染みがあるようです。中には東海大学の操縦訓練の統括をしていたツワモノまで。

 

日本人学生の訓練時の様子を聞くと、答えはどの同僚に聞いてもほぼ一貫していて「本当に勉強熱心」。

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ほとんどの学生が、教官が指示した以上のことまで勉強してきて、そのモチベーションに驚かされるんだそうです。

 

ここノースダコタ大学では、飛行機の操縦をこなしてパイロットになることも可能ですし、航空力学、航空工学、航空経営学無人航空機など操縦以外の専門領域を履修することも可能。

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もちろんヘリコプターのプロを目指すことだってできますし、
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航空管制について学ぶこともできます。

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様々な航空宇宙学での評価が高い学校ですので、航空会社側にとって、採用する際にも魅力を感じる学生が多いのでしょう。

 

多くの採用面接官などが、こぞって訪れています。
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ただここ数ヶ月は、コロナウィルスの影響でしばらく飛行訓練が止まった時期もありました。東海大学の学生たちにも影響が出ていたようです。旅客航空業界は特に需要の深刻な停滞に悩まされていますので、今後飛行訓練なども、しばらくは停滞してしまうかも知れません……

 

グランドフォークスからちょっと南へと行くと、ノースダコタ州のファーゴという都市もあります。こちらは映画の舞台にもなりました。
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地名がそのまま映画のタイトルにまでなっています。

 

ちなみにここファーゴ空港は、ターミナルの建物が次々と新しく改装になる中、今も古き良きアメリカを思い起こさせる内装をそのまま今も使っています。
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ファーゴ空港の入り口には、複葉機が飾られ、羽の上にはテディーベアが乗っていたり。
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ちなみにこのお馴染みの熊のお人形さん、名前の由来はアメリカ第25代大統領、セオドア・ルーズベルトから来ているそうです。1902年に趣味である熊の狩りにきていたセオドア・ルーズベルト。そこで瀕死のメスの熊に出くわしたのですが、ルーズベルトは「瀕死の熊を撃つのは、スポーツマン精神に反する」として、その熊を撃ちませんでした。そのエピソードが、ワシントンポスト紙に掲載され、それが現在のテディー・ベアというぬいぐるみの愛称に繋がったそうです。

 

2日目の夜は、ファーゴに滞在して、3日目は日が昇り始めている頃の空港出勤。

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ターミナルに入ると、東から昇ってくる太陽の光が差し込んできていました。
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そしてもう1つのデルタ航空管轄内のノースダコタ州内の就航都市、マイノット。
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こちらは、3日目にミネアポリスから日帰りで往復。

 

こちらは完全建て替えになったターミナルビルが開業して、天井もとても高くなり、明るいターミナルになっています。
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こちらにはサンドイッチ屋さんがあるので、
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鱈サンドイッチなどを注文。久しぶりにレストランで食べるアツアツのサンドイッチ。
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タルタルソースとの相性がなかなかでした。

 

3日目はミネソタ州のローチェスターに宿泊。
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まだ明るいうちにホテルへと向かい、
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4日目の朝は、まだ夜暗いうちにホテルを出発。
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飛行機の乗っても、まだ空は暗いままでした……
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4日目も昨日と同じく、3時ごろにフライトをこなし終えて、
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まだ外が明るい中をホテルへと向かいます。
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ホテルに着いたのは、夕方4時過ぎ……
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明日は3時台の起床です。
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ささやかな自分へのご褒美……ちなみにこのお寿司パック。10ドルほどでした。

 

 

明日は5日間のフライトの5日目です。