米国の小型旅客機に乗務する、裕坊と申します。こんにちは。
九州から東海地方を襲っている豪雨のニュース、胸が痛くなる思いです。残念なことに、またお亡くなりになる方が出ることになってしまいました。雨が1日でも早く収まって、被災されている方たちの日常が、1日でも早く取り戻せるように、心から願っております。どうかどうか被害が広がりませんように。
昨日から再び自宅待機で電話待ちをしていましたが、木曜日から3日間のフライトが入ることになりました。今月は電話待ちの初日か2日目にはフライトが入るパターンが続いています。今回も前回に続き、病欠の穴埋めをすることになりました。アメリカにおけるコロナウィルス感染拡大初期に比べると、旅客航空需要は復活傾向。3日間で6便を担当予定で、久しぶりにアトランタも経由することになりました。
7つあるコンコースのうち、BコンコースやCコンコースの一部が閉鎖されることまであったアトランタ空港、多くのところでターミナルの供用は再開になっているらしいです。まだ実際に自分の目で見ていないので、なんとも言えませんが……ただまだまだ昨年と比べると、需要の絶対数は少なく、旅客便数で半分ほどで、旅客数だと約3割。
裕坊が勤める会社は、最大76名仕様のリージョナルジェット機を扱う小型機専門の会社なのですが、親会社に当たるデルタ航空では、まだ日計算での赤字が続いていますので、今後の雇用情勢は流動的。
デルタ航空を含めたアメリカ国内の航空会社のほぼ全社が、CARES Act(Coronavirus Act Relief and Economic Security Act:コロナウィルス経済対策救済金)と呼ばれる、人件費支払いの手助けとなる一時給付金を受け取っています。その救済金を受け取る時には、様々な付帯条件が付けられていて、そのうちの1つが、会社側の都合による解雇ができないこと(ただし従業員自らの意思で、無給休暇を申請した場合は除きます)。そしてこの救済金における法律が適用されるのは、9月30日まで……
つまり期限切れとなる10月1日以降は、会社側の都合による解雇、一時解雇の可能性が出てきます。今日具体的な数値を発表したのが、ユナイテッド航空でした。
影響を受ける可能性があるとされているのは、全社いる従業員総数のおよそ96,000名のうち、およそ4割弱の従業員だそうです……既に早期引退の募集も始まっていて、およそ4,000名が応募をしているそうですので、強制的な措置で影響を受ける方の数は、やや少なくなるかも知れません。
ユナイテッド航空の場合、パイロットも客室乗務員も労働組合がありますので、もし今回影響を受けた場合の扱いは、あくまでも一時解雇。一旦需要が上向きになり、再び人材が必要になったときは、外部から新規に従業員を雇用する前に、一時解雇を受けている従業員を呼び戻します。
呼び戻しで会社に戻るかどうかは、個人の自由。ただ全員の呼び戻しの通知が終わるまでは、会社も労働組合との契約上、新規の従業員を雇うことができなくなり、当然外部の者は履歴書すら受け付けてもらえないので、新規の採用が始まるまでは、しばらく時間がかかるかも知れません………
「ウィルスの感染の連鎖を『遮断』し、終息の方向へと舵を切る」ことができれば、そこへ至る時間も短くすることができると思うのですが………
『不撓不屈の精神』で、『マスクなしで勇往邁進』し、共和党支持者を牽引するドナルド・トランプ氏……(ただ共和党支持者の方でも、公共の場でのマスク着用は、かなり定着してきました)
コロナウィルスは「99%無害」だそうです……
38度を超える熱を出して体調を崩していたという、ブラジル・ボルソナロ大統領。結果は「陽性」でしたが……
コロナウィルスは、「ただの風邪」だそうです……
お二方のこの徹底した牽強付会ぶり、ある意味尊敬できるレベルに到達しているかも知れません……
裕坊思うに、「新型コロナウィルス」とは、自然界に何千種類とあるウィルスの中で、ほんのごく稀に存在する「病原体」。ただ人間には、災禍をもたらす「厄介者」。
そして「住み家」を次々に増やして、自分たちの「確固たる領有地」を広げている行為、それこそが「感染拡大」だったはず。
早いうちにウィルスの「領有地の拡大」という連鎖を断ち切り、私たちが通常の生活を取り戻すことができれば、そこから経済の立て直しはできる、に一票なのですが……
やはり目に見えないせいか、脅威を肌で感じにくいのかも知れません。
これが火や水などの目に見えるものを放置しての被害拡大だったとしたら、大統領はその人を名指しで激しく批判していたことでしょう。
目に見えるものに置き換えるとすると…
例えばスプリンクラーの非常用バルブを設置しないまま誰かが旅行などで家を留守にしている間に、水漏れが起こって周りの住宅が大洪水を起こし、それが町全体への被害にまで拡大していたとしたら……ちょっと例えが大袈裟かも知れませんが………トランプ大統領といえども、その人を擁護したりはしないでしょうし、その住宅の持ち主が「共和党支持者」だったとしても「スプリンクラーの非常用バルブの装着の有無は、私に与えられた選択権」、とは言わないはず……
コロナウィルスは人間の目に見えないだけで、今のトランプ大統領やボルソナロ大統領がやっていることって、結局は「非常栓」をつけない選択をし、ウィルスの「ダダ漏れ」を許し、結果的にウィルスの蔓延を助長しているだけのような気がします。
このまま冬を迎えて、私たちの免疫が低下したところに、コロナウィルスがやってきたとすると………
想像しただけで、怖くなります………
ですので、ここ最近は飛行機に乗る時も、この姿。明日も出勤時から、ずっとこのままで3日間を過ごします。裕坊自身も感染は怖いので、自分自身の防御についても、方法を検討しています。
明日は久しぶりに、午前中に出勤することになりました。