Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊、4日間のフライトへ出発

アメリカのリージョナル航空会社に勤める、裕坊と申します。こんにちは。

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先月に続いて7月もスタンバイシフトを選択。我が社はちょっと歪ながら、6月30日から7月度が始まっていています。既に昨日火曜日には通知も入っていて、今日水曜日から4日間のフライト。ここ最近お馴染みのデトロイト午後3時55分発ミネアポリス行き、今日も乗客として搭乗。便名はデルタ2201便……

 

便名までスラスラ出てくるようになってしまった……

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以前ですとスタンバイ待機の時は、ほぼ例外なく電話による通知をしていました。面白いのは、アメリカ人という方たちは自分が好きで選んだ仕事であるにもかかわらず、いざ仕事の通知が来ると不満を隠すことなく、電話口調もちょっとケンカ腰になりやすい人が多いこと……
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乗務員のスケジュールを管理する本社の職員も、それに対応するために、通知のための電話をかける時は戦闘態勢に入っておりました………

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数年前の航空法改正で、宿泊先での休息時間は長くなり、労働条件も大幅に改善されたので、電話での激しいやり取りを見ることはさすがになくなりましたが、それ以前はまさにバトルそのものでした……

 

現在はスケジュールを瞬時に把握できるアプリがあるので、そちらで確認。昨日までには既に通知が入っていて、
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今日から4日間お出かけです。

 

ちょっと早めに出かけていて、事務所へ立ち寄る時間があったので、まずはマスクを補充。

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まだまだアメリカ全体で見ると、コロナウィルスの感染は収まる気配がないので、マスクをして防御体制を整えます……

 

さらには携帯用の消毒剤も持参。

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今の時期は免疫もかなり高まっていますので感染はしにくいでしょうが、秋以降に備えて、今の時期からしっかり消毒をこまめにする習慣づけをしています。何か触るたびに、すぐに消毒………

 

ただそんな状況でも旅客便数は徐々に戻りつつあり、先週まではロープがビッシリと張られていて、Cコンコースへの一般の立ち入りができなかったのですが、
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今週になってそのロープも外され、Cコンコースへも一部を除いてはアクセスが可能に。

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既にCコンコースからの発着も少数ですが再開しました。

 

ただ発着数がかなり限られているので、こちらはまだ人影は数えるほど……
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まずは、いつものようにミネアポリスまでは客席に乗っての移動…
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お客さんの移動は多くなっています。空港内を歩いていても、3月中旬から4月にかけての閑散とした雰囲気はほとんどなくなりました。7月4日(土)のアメリカの独立記念日を控えて、移動をしている方も多いのでしょう。

 

ただビジネススーツに身を固めた方は、最近ほとんど見かけていません。見るのはほとんどがTシャツにジーンズ、短パンといったラフな格好をした方たちばかり……テレワーク、オンラインでの交渉などが当たり前になってきたせいか、ビジネス利用が大幅に減ってしまっているように見受けられます。ひょっとしたら、もうビジネス利用客は、以前ほどは戻ってこないかもな〜……

 

ここ最近お馴染みのパターン。3人がけの座席の真ん中はほとんど空けた状態。

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ただ家族で3人分の座席を確保する場合などは、例外的に真ん中座席も取れるようです。

 

ミネアポリス到着。
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こちらも独立記念日の休暇に合わせて、家族連れなどでかなり賑わっておりました。
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先週までは運休していた、空港内の電車。中央の保安検査場からCコンコース、A/Bコンコースを結びます。
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こちらも今週までに再開……ちなみにデトロイト空港マクナマラターミナル内の電車は、7月1日現在まだ運休のままでした。

 

担当する便の出発は、午後8時。3時間ほど待機が入ったので、こちらにて夕食。
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中央のフードコートは、まだスターバックス以外はどこも開いておりません……

 

まだ日が高いうちの出発。
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ちなみに、現在受け入れが可能な42名分の座席が全て埋まっての、『満席』での運航でした。

 

9時を回りながらも、まだ日が沈まないノースダコタ州ファーゴへと到着。
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搭乗用のボーディングブリッジが2つしかないのどかな空港です。
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到着した時には既に9時になっていたのですが、まだ売店も開いておりました。
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ネブラスカ州リンカーン空港と同じく、複葉機のレプリカが展示されていて、
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見た目が、ライト兄弟が製作した複葉機になんとなく似ています。

 

空港ターミナルは、空港の西側。
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ここから空港の反対側、南東の方向へ行くと、ファーゴ航空博物館があったりします。

 

幅広い年齢で楽しめるように、展示されている航空機も本当に様々。

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旅客機の先駆け的存在の、DC−3型機は動態保存。定期点検整備も受けているので、実際に空を飛ぶことも可能。

 

DC−3型機の延長型、DC−4も時々やってくるそうです。
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あとこちらの航空博物館では、第二次世界大戦で使われた戦闘機もいくつかお目にかかれます。
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こちらは零戦のライバル、グラマンRQ−4。常時展示中。

 

コルセアなども飛来してくることがあるそうです。
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日本人にとってはちょっと見るのが複雑なB−29も、航空ショーなどの時に訪れることがあるそうです。
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あと東海大学の航空宇宙学科の航空操縦学専攻と提携があるノースダコタ大学は、ファーゴから車で北へ行くことおよそ1時間半。
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フライトスクールは、グランドフォークスという人口5万人ほどの町の空港内にあります。ちょっと残念なことに、東海大学はしばらく操縦学専攻の学生募集を中断することになってしまいました……

 

我が社にも、ノースダコタ大出身の副操縦士はたくさん在籍していて、

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ほぼ例外なく、東海大学の学生たちを教えていた経験があるそうです。
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いろんなお話を副操縦士から聞かせてもらいました。また訓練が近いうちに再開になることを願うばかりです。

 

 

明日も今日と同じく、2本を担当する予定にしています。