米国の小型機専門の航空会社に勤める、裕坊と申します。こんにちは。
今日金曜日、夕方から出発して2日間へのフライトへ出ています。長い自宅待機を経て、操縦を担当する便は1ヶ月ぶりとなりました。アメリカでは、まだまだ感染自体は押さえ込まれたとは言えない状況なので、規制緩和もかなりゆっくりのペース。一部の州においては、外気温が30度を超えていながら、1日に3,000名の陽性の報告が出たり、200名近い新規入院なども……
公的に発表になった数字ではありませんが、アメリカ国内の旅客空港ターミナルに例外なく配置されている保安検査の係員の中からも、695名の感染報告があり、そのうちの5名の職員が死亡に至っているそうです……
色付きのスプレーを噴霧して、コロナウィルスだけが色付けするようにでもできれば、ウィルスの位置を特定できるのでしょうが、残念ながら現代の技術を持ってしても、それはまだ不可能……人間の肉眼ではウィルスがどこに存在するか分からないので、未然に自ら感染を予防していかないといけません。
最近は保安検査員用にも、アクリル板が立てられて飛沫感染を防ぎ、
免許証やパスポートなどの本人確認用の書類も、係員はほとんど触らなくなってしまいました。
やはり鍵になるのは、自らの感染予防です。
旅客の足が戻りつつあるとはいえ、まだ昨年比では8割前後の減少……
職員が働くペースもかなり落ちているので、駐車場はまだガラガラ……
保安検査場を通ってすぐのお店も、まだほとんどが閉店中……
デトロイト空港の、マクナマラターミナル、Aコンコースの中央から北端、南端を結ぶターミナル内の電車も、未だに運休したままで……
Aコンコースのほぼ中央にある中華レストランも、暖簾がまだ上がっていません……
テーブルの上には、まだ椅子が乗ったままになっています。
ただこちらの自然食材を使ったお店、プラムマーケットは再開しました。
こちらのお店、今後本当に助かります。
今日はBコンコースのゲートからの出発。
トンネルをくぐって辿り着く、こちらマクナマラ・ターミナルのBコンコース。サンドイッチ屋さんもハンバーガー屋さんも閉店していて、不便極まりなかったのですが、
レストランが一軒再開しました。通常通り、座席に座っての飲食も可能のようです。
ただ支払いはカードのみ……現金による支払いは、未だに受け付けてもらえません……
毎日出勤前に、自ら体温計測をすることも会社から指示されるようになり、今日事務所に立ち寄って、体温計をいただいてまいりました。
脇の下を計測するタイプの、古い型……自宅やホテルを出発する前に検温していきますから、とりあえず問題はありません……ただ最近巷で流行っている、非接触式の体温計は、自ら購入しないとダメなようです……
久しぶりのコックピット……
ちょうど1ヶ月ぶりとなりました……
窓の外に見える景色も、本当に久しぶり……
裕坊は14年前の今日の日付、2006年6月19日(月)に現在の会社に入社(当時の会社名は、ピナクル航空)。会社との契約上、現在は合計で3週間分の有給を取得できるようになりました。2週間連続で有給を取得して、日本へ帰国したことも……ただ今まではどんなに長い休暇を取得できた時でも、20日間連続が限界……
アメリカでのリージョナル航空会社の人員配置とは、経費節約の観点から必要最小限に従業員数を止める傍ら、所属する従業員は1日でも1時間でも多く拘束しようとするので、有給取得時などもその前後に入る休日といえば、せいぜい多くて2日……
有給を取得した時ですら、1ヶ月も空いたことがなかった裕坊……今までで1番長いブランクを、意外な形で空けてしまうことになりました。
そこで同乗の副操縦士に、操縦の担当をお願いしようとしたのですが………
今日同乗の副操縦士は、テキサス州のヒューストンから州外通勤でやってきていたという、ジャマイカ出身のガーネルくん。
副操縦士席に座るなり、
『オレ、2ヶ月飛んでないんだ……できれば操縦の担当お願いできると、ありがたいんだけど』………
承知しました………………
でもお天気がよかったおかげで、滞りなくフライトを終えることができました……
外はまだ明るかったものの、既に出発便は全て出払っていたことから、売店は既に全て閉店……
今日の乗客数は、38名。76名仕様の客席ですが、3密によるコロナウィルスの機内感染のリスクを少しでも減らすために、終息が見込まれるまでの間は、76名仕様の客席では40名の乗客数を上限とするらしいです。今の基準では、ほぼ満席の状態でのフライトでした。
明日は午前中にデトロイトまで戻り、2日間のフライトを終える予定に、今のところはなっています。