Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊、今日からまた4日間のフライト

皆さんこんにちは、「夏休みまでの3週間を、指折り数える」裕坊です。

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昨日火曜日に2日間のフライトを終えて、間髪入れず水曜日から再び4日間のフライトへと出かけた裕坊。あと3週間頑張れば、2週間連続での有給休暇……

今はそのお休みまで、残り日数を指折り数える毎日…………

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今秋から高校が始まる息子くん。学校がいざ始まる前に少しでも単位を取ってと、サマースクールと呼ばれる夏季特別講習を受講中。今後は高校に大学にと、学費も高くなるので、それに備えて資金も貯めておかないといけないので、飛べる時は仕事を頑張る日が続きます。

 

今日からは再びデトロイトから。セキュリティーを通って真正面にある、デトロイト空港、マクナマラターミナルの噴水は、今改装工事中。
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健康のために、ターミナル内を走る電車には乗らずに出発ゲートまでやってくると、
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まだ出発前、2時間近くもあるのに、既に飛行機は止まっていたのですが、
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いざ操縦席まで来てみると………………
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赤い札…………………………

 

おそるおそる、ギャレーにあるドアを開けて後ろを見てみると…………
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やっぱり………………

 

ジェットエンジンは、回転部品の塊…………

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空気をコンプレッサーで圧縮して空気の温度を上げ、圧力が高くなった空気を燃焼室に送り込んで燃焼し……
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燃焼したときの空気の膨張の力を利用するメカニズム自体は、車で使用されるピストンエンジンと同じ。ただピストンエンジンよりも圧縮率がかなり高く、エンジンの軸の回転数も、ピストンエンジンよりもかなり高くなります。

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ピストンエンジンの圧縮率はガソリンエンジンで平均的に、8.0から高くても11くらい。ディーゼルエンジンだと20前後。これがジェットエンジンですとおよそ30。

 

回転数もピストンエンジンだと、高回転型エンジンでも6,000回転がやっと。ディーゼルエンジンだとこれが3,000回転まで下がりますが、ジェット機のエンジンは、平均で10,000超え。最高回転数は大抵1分12,000回転で、上空ではその最高回転数の90%で飛行していますので、巡航時の平均回転数は1分当たり11,000回転前後となるでしょうか。

 

実はジェット機の計器パネルは、回転数ではなく、回転率で表示されているのですが、

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これは12,000回転にように、実際の回転数で表示してしまうと、数字が多くなってややこしくなってしまうため。ですからジェット機では、最高回転数に対して、どれだけの比率でエンジンが回転しているかを表示。

 

それほどまでに回転数が高いので、それを利用しない手はない……そこで、ジェットエンジン周りにはいろいろなポンプ類や発電機なども取り付けられています。オイルポンプや燃料ポンプ、また補助翼などを操作するために必要となる油圧系の油圧液を稼働させる油圧ポンプ。
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また最近の旅客機は、ほとんどがコンピューターにより制御されていますが、それには発電によって電気を供給する必要もあります。
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発電機なども同様に、エンジン周りに装備され、ジェット機のエンジンの回転を利用して、発電を行い、電気系統への電気の供給を行います。

 

ちなみに、これが裕坊が乗るCRJに使用されている、ジェネラルエレクトリック社製、CF34型エンジン。

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初期の50人乗りの機体で使用されていたエンジンは、明らかにパワー不足で30,000フィートを超えるのは稀でしたが、700型機以降はエンジンも大幅に改良されて、37,000フィートまでほぼ問題なく上昇できるようになりました。

 

ただリージョナルジェット機は、同じ旅客機でも短距離路線を担当することが多く、特にエンジンにストレスが1番かかるとされる離陸も、回数をこなすことになってしまいますから、どうしてもエンジンやエンジン付属のパーツなども故障がち…………
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MEL(Minimum Equipment List)と呼ばれる、故障品登録をすることによって、故障している部品を使わないことを条件に、出発が許される場合もありますが、油圧系など操作系に関わる部分、またエンジンに直接関わる部分なども、一度故障すると、連邦航空局の規定により飛べなくなることがほとんど……

 

今日も結局飛行機を乗り換えての出発となりました……
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今日水曜日に担当した3便は、いずれも76席が全て埋まる超満員。

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いよいよアメリカ独立記念日である7月4日が近づいて、

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空港はどこも人で大混雑………

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既に独立記念日の風物詩ともなっている花火も、あちこちで既に上がり始めています。
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明日2日目は、2便を担当予定です。