Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊、5日間のフライトの5日目を終わりました

皆さんこんにちは、リージョナル航空会社サラリーマン、裕坊です。

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今月は久し振りに「飛ぶパイロット」を目指し、1ヶ月の担当スケジュールが決まっている、通常のパターンで飛んでいる裕坊。今週は全て4時台起き……土曜日の昨日は5時半出発のシャトルとあって、4時前には目を覚ましておりました。

 

一般宿泊客の姿がほとんど見えない中を、眠い目をこすりながらロビーまで歩いて行くと……

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かなりの数のパイロットの姿が見える……

 

どうやら声をかけてみると、アトラスエアという、貨物専門の航空会社のパイロットのようでした……アトラスエアといえば、白が基調の紫色の尾翼の塗装というイメージを思い浮かべるのですが、じつは様々な会社や政府機関との契約を元に飛ぶことも多いらしく、この代表的なアトラスエアカラーの貨物専用ボーイング747だけでなく、

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旅客チャーターも請け負うことがあるのだそうで、
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6機ほど、旅客機版のボーイング747型機を抱えているのだとか。ちゃんと客室乗務員もいるそうです。機体はいずれもユナイテッド航空デルタ航空が使用していた機材ということでした。

 

他にもDHL塗装の機体に……
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アマゾンのロゴが尾翼に入った、プライムエアの運航や……
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あと名古屋のセントレアで時々見かけることができる、こちらドリームリフター。ボーイング747の改造型で、現在では日本の大手航空会社でも主力になっているボーイング787の、胴体や主翼、エンジンなどを各工場からアメリカのエバレット工場や、サウスカロライナチャールストンの製造ラインへと運ぶのが主な役割。

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ただドリームリフターの契約は、今年いっぱいまでで、それが更新されるかどうかは、まだ微妙なのだ、と言っておりました。

 

実はシンシナティ空港の南側手の駐機場には、カラフルな塗装を纏った貨物専用機が停泊しているのですが、要はアトラスエアがほとんどを占めてたってことなわけやね………

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やっぱり聞いていると、飛んでいるのは深夜から早朝なのだとか………

 

特にアトラスエアの場合、多くは長距離国際線の運航に携わっているようで、長い時には19日間、ほぼ3週間出ずっぱりになることもあると言っておりました……

 

貨物専用便の場合、深夜運航が多く、体に蓄積される疲労、消耗はやっぱり激しいのでしょう……引退後の平均余命は旅客機のパイロットに比べると、どうしても短くなるそうです………あるデータによると、引退後の平均余命が10年にも満たないのだとか……心筋梗塞、心臓発作など、心臓に関わる病気が圧倒的に多いんだそうです。

 

貨物専用の航空会社の大手にもなると、それはそれはお給料がいいのですが、やっぱり考えてしまう………

そのアトラスエアのクルー、我々より一足先のシャトルにて出発していきました。

 

裕坊を含めた旅客ターミナル行きのシャトルは、5時30分。まだレストランも開かないような時間の出発ともなると、
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ホテルのロビーには大抵コーヒーのサービスがあって、
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今朝はこんなものまで持たせてくれました…
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中身をコックピットに乗って、広げてみると……
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水のボトルに果物、マフィン……さすがに豪華な朝食とはいきませんが、お腹はいっぱいになります。

 

デトロイトを経由して、今日やってきたのはカナダ最大の都市トロント
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最近大型機の往来が増えて、裕坊の乗るリージョナルジェット機は、通常のゲートから弾き出される形になり……

 

飛行機据え付けの階段にて、お客様をお見送りすることに……
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上の写真は、到着後、裕坊が座る操縦席から写しています。

 

実はカナダへの往復便をアメリカから担当する場合、地上での折り返しが90分(1時間30分)を超えると、カナダの入国管理局を通らなくてはいけない、というアメリカ−カナダ両国の申し合わせがあるのですが、今日の裕坊たちは、折り返しのデトロイト行きまでが3時間という、長時間の地上待機でしたので……

 

乗客の方に続いて、裕坊たちも入国管理局へと向かいます。

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一般道路がすぐ目の前に見える駐機場からですので、
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かなり長い距離を、カバンを引きずって歩いて………
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入国管理局、無事通過。荷物受け取りは、国際線の場合皆さんもよくご存知の通り、例外なく入管を通過した後に設けられています。

 

出発ゲートまで上がってきて、しばらく時間潰し……
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以前ですと、フードコートやレストランが、セキュリティー通過前でもとても充実していたのですが、改装後はほとんどがセキュリティー通過後になってしまい、
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小さな自然食のお店で……
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こんなものをいただいていました。
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健康志向……

 

でもそれでは、ちょっと物足らず、
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ちょっと不健康志向……………

 

トロントなどのカナダの主要都市からアメリカに向けて出発する場合は、アメリカの入国管理局がカナダの空港内に設置されていますので、
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そちらを通って、再び乗ってきた飛行機へと戻ります。
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飛行機が窓から見えとるし……

 

アメリカの入国管理局を通って、ゲートに向かう途中、最近では………
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例外なく、免税店を通ります………
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愛妻ちゃんがここを通ると、我が家の家計は大変なことになり………………

 

もとい…………

 

そしてリージョナルジェット機据え付けの階段にて、再びお客さんをお出迎え……
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デトロイトへと戻ってきて、5日間に渡るフライトをこなし終えました。

 

今日もまだまだ寒いデトロイト……
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それでもクラブアップルと呼ばれる、りんごの木が花を咲かせ始めています。
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こちらは我が家にある、最後に残った桜の木、八重桜……
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今年は何とか蕾をつけ始めていますので、桜の花が見られるかな……

 

裕坊、火曜日まで3日間お休みをいただいて、再び水曜日から出勤です。