Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊、有給前の5日間のフライトに備える

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

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今日はお昼過ぎにやっと起き上がり、眠い目をこすりながらしばらくサボっていた芝刈りをしようと、電気式の芝刈り機を出した裕坊。モーターが作動せん……………………………………………

ここ最近あまりに暑すぎて、しばらく芝刈り機を動かしてなかったのが影響したのかな………1時間ほど再充電して再びトライしてみるかな…………頼むから動いてくれ〜〜………………………………………………

日本も同じようにここのところ裕坊が幼少の頃には考えられなかった猛暑続き。そして今度は台風……………………………裕坊の妻の実感付近でも避難準備の情報が発令されたそうです。

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今回のこの台風、梅雨前線のもたらした豪雨による水害地域をほとんど網羅するような進路予想。さらに大きな被害が出ることも予想されます。今回の進路に当たる皆さん方、情報の収集、避難用の備品の準備、避難経路の確認、避難の早めの決断など、準備を怠りなくお願いします。そして決断は是非早め早めに…………早いうちに避難を開始すれば、より安全な状態で避難をすることが可能です。

 

昨日はデルタ航空デトロイトに所属する皆さん方の集まりに入れていただき、焼き鳥やおつまみなどをいただいてまいりました。多くの方は既に勤続年数も長くなり、デルタ航空との合併前のノースウエスト航空時代からのお勤めの方がほとんど。そのノースウエスト航空時代の懐かしい話などに花が咲きました。

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そのノースウエスト航空デルタ航空との合併が発表されたのが、2008年4月。当時では旅客数、営業利益等において世界最大の航空会社になりました。(現在はアメリカン航空に次ぐ第2位)様々な紆余曲折を経ながらその合併の過程が終わったのが2010年1月31日。翌日の2010年2月1日から正式にデルタ航空一社体制で運航が正式にスタート。ノースウエスト航空は過去に存在した航空会社の一つとして、歴史に刻まれることになりました。

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下請けのリージョナル航空会社にも波紋は及び、裕坊の勤めていた会社、ピナクル航空は時期をほぼ同じくして、サービス供給先がノースウエスト航空からデルタ航空へとシフトしていきます。

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その間同じくノースウエスト航空にサービスを提供していたリージョナル航空会社1社に、f:id:Yuichibow:20180729023459j:image

 

さらにはユナイテッドエクスプレスの一つとしてサービスを供給していたリージョナル航空会社を吸収して、
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新リージョナル航空会社が形成されますが、訓練コストが社内においてかなり嵩み、会社は破産法下に置かれることになり、1年半のプロセスを経て最終的にはデルタ航空の100%完全子会社となって今に至ります。
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かつてミネソタ州ミネアポリスにあった元ノースウエスト航空の本社機能はデルタ航空の本社があるジョージア州アトランタへと移管され、元ノースウエスト航空の本社ビルに我がエンデバー航空の本社が入ることに。Cタワーと呼ばれるそのかつてのノースウエスト航空の本社ビルに、現在はエンデバー航空の本社機能が置かれ、運航管理、整備管理、乗務員の配置や訓練、給与などの管理などなど、全てがここで管轄されています。パイロットたちは年に一度義務付けられる年次研修も受講。裕坊も毎年12月にミネアポリスへと赴いて、3日間の座学研修を受講します。

 

こういった大型社同士の合併は、少なからず地域社会にも影響を及ぼします。今のエンデバー航空の前身時代のピナクル航空の本社が置かれていたメンフィスは少なくともこの合併による大きな影響を受けることになりました。

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嘗てはノースウエスト航空の大きなハブ空港の一つとして機能したメンフィス空港。ここは世界最大の貨物航空会社フェデックスが本社を置く町でもあり、かつては昼間はノースウエスト航空の旅客機、夜間はフェデックス航空の貨物専用機が忙しく行き来する、往来のとても多い空港でした。

 

それがデルタ航空との合併後、デルタ航空の本社のアトランタから距離的にさほど遠くないメンフィスは整理縮小の対象になります。運航乗務員の所属先が閉鎖され、運航部門の所属先も閉鎖されることに。かつて人で大いに賑わっていたメンフィス空港、ハンバーガー一つ買うのに10分も並んだターミナルからは人影が消え、かつての輝きを失うことになりました。

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ただエンデバー航空に限っていうなら、破産法下に置かれる悲運こそあったものの、デルタ航空の傘下に入って給与面、運航部門に関しては劇的に改善が施され、嘗てのリージョナル航空会社とは全く別の会社として大きく生まれ変わることになりました。

パイロット不足が大きく叫ばれる昨今、リージョナル航空会社では新入社員がなかなか姿を見せず、運航便に必要なフライトクルーの確保に四苦八苦する中、多くの新人パイロットが次々に新人研修に姿を見せてくれるのは、裕坊にはありがたい限りです。

 

明日から4日間、さらに日帰りと合計5日間のフライトをこなします。有給休暇取得前のラストスパートが始まります。

 

裕坊