Yuichibow’s diary

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊、2日目

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

今朝は起きる時間を気にすることなく、朝もゆったり。空港ショーアップはお昼過ぎの1時前。しかも泊まっているホテルがシェラトン!シカゴだニューヨークだアトランタだというアメリカでも有数の主要都市まで来ると、たまにこんなご褒美もあります。部屋のコーヒーはスターバックス。コーヒーめちゃウマです。これでお気に入りのチョコクロワッサンさえあれば…………………昨夜同僚のパイロットとバカ話に花が咲きすぎて、売店に寄るのすっかりと忘れていました。いつもどこか抜けています……………しかも部屋の暖房壊れてるし……………………今パジャマの上にジャケット羽織って、キーボード叩いてます。

ここシカゴ・オヘア空港、実は世界の名だたる忙しい空港の一つ。アメリカ国内だといつも上位3位以内に入って来ます。過去10年以上はデルタ航空のお膝元アトランタ空港が1位をほぼ独占。そして2位の座をいつもここオヘア空港がロサンゼルス空港と争います。日本からもニューヨークのケネディ空港と同様、日本航空全日空が1日2便ずつ。他にもケネディ空港でもよく見かける各国を代表する航空会社も大型機を使ってやってきます。

世界の主要空港ともなると、常に飛行機の往来が激しいので、滑走路も誘導路も到着便と出発便がある一定の流れに乗れるように設計されています。ケネディ空港の場合、滑走路と主要旅客ターミナルの周りがほぼ完全に平行誘導路で覆われる形に。

f:id:Yuichibow:20180326135234j:image

例えば滑走路31Rに向かって着陸したとします。青色の矢印の線がそれ。1番上にある太い線を斜め左上に向かって着陸。一旦誘導路に出ます。あとは到着ゲートの位置によって、緑の線を反時計回りに回るか、赤い線を時計回りに回るかすれば、ターミナルへと入る入口の誘導路に辿り着けます。ケネディ空港と聞いて気後れしてしまいそうですが、慣れてしまえば構造はとても把握しやすいのが特徴。それに比べてオヘア空港と来た日には……………………

ただでさえ忙しい空港。管制官めちゃ早口です。本当に外国に来た気分になります。副操縦士と顔を見合わせて、なんて言ったか聞こえた?、なんてやったことも1度や2度じゃありません。しかも平行誘導路がとても少ないので、慣れないパイロット泣かせ。とにかくその構造が複雑なのです。

巡航中にパイロット同士で申し合わせをして着陸の準備をしますが、そのときに予想される誘導路の経路も頭の中に取りあえず入れてはおきます。アトランタやニューヨークではまず外れることはありません。ここシカゴだとしょっちゅう外れます。当たるのは我がデトロイトタイガースの昨シーズンの勝率くらいなもの......(ちなみに、去年のタイガースは30球団の中で最低の勝率でした)……………野球にあまり興味のない方、変な例えで申し訳ありません………

f:id:Yuichibow:20180326140140j:image

ちなみに、昨晩は青色に向かって着陸をし、赤い線の経路を辿ってゲートまで着きました。その前は緑色の線に沿って着陸し、黄色の線の誘導路を通ってゲートまで。まさしくシカゴ空港の施設案内ルートでした。お客様には、シカゴの普段の従業員の様子をしっかりと観察していただけたのではないかと思います。

お昼過ぎにこちらシカゴを出発。まずはニューヨークのケネディ空港へと逆戻りし、そのあとはデトロイトからも車で十分行けてしまう距離にある、オハイオ州クリーブランドへと向かいます。

 

裕坊